およそ10年前、僕はライターとして青年向けの男性週刊誌で、エコの記事を書くことが多かった。まだ日本ではなじみが浅かった地域通貨のことを書いたり、生ゴミの再資源化について書いたり、日本の農政について書いたりしていた。そして連載として自然農法の福岡正信氏の担当をしていたことがあった。
そんな時、あるマンガの原作者が僕を訪ねてきた。当時、大ブレークしていた「MASTERキートン」などの原作を手がけるラデック鯨井さんだった。彼の話を聞いてみると、地球環境に関するマンガを描きたいから、いろいろと教えて欲しいというのだ。
結局、2、3度食事をして、意見交換をしたのだが、その後、あまり会うことはなくなり、彼はマンガの原作に専念した。その後、風の便りで「SEED」という作品として結実したことを知った。
その後、僕が別のカルチャー紙で、小泉今日子さんのエコロジー特集を特集をやったときに、まさに「SEED」の話題になった。彼女はこの作品と出会ってエコに目覚めたというのだ。たまたま僕がコーディネートした記事を読んだラデックさんから連絡があり、以降、エコロジーオンラインの仲間としていろいろな活動を一緒に行ってきた。
ラデックさんはその後、ガンとの苛烈な戦いの末、あっという間にこの世を去られた。だが僕はいまだに、「やあ、上岡君!酒でも飲もうぜ!」ってラデックさんが訪ねてくるような気がしてならない。
今回、そんなラデックさんの遺した「SEED」という作品をオンデマンド本として提供する事業に関わった。もはや僕はマンガという年ではないけれど、オンデマンドの本となった10冊を目の前にした中学二年の息子があっという間に読み終え、「早く次の作品が読みたい」と僕にせがんできた。それだけこの作品が古びないということだし、ラデックさんのメッセージが若い人たちに伝わり、この地球になんらかの影響を与え続けているということを実感する。
そのメッセージが多くの方に伝わると良いな~と思う。
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漫画家本庄さんインタビュー
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