| 房総の森林ライフ
かずさの森通信
vol.1
かずさの森(2004年夏)山椒魚とモリアオガエル
東京に隣接する千葉県。そこに住む人々は千葉都民などど呼ばれますが実は千葉は自然に溢れた土地なのです。このコラムでは、人々が手を入れ育んできた『かずさの森』について、その代表岩田がご紹介していきます。
『かずさの森』は、房総半島のほぼ中央部(千葉県君津市)、標高300M以下の起伏に富んだ房総丘陵にあります。気候は温暖で、雪の積もることはなく、降水量も多いため、豊かな森林地帯を形成していて、近くには東京大学千葉演習林もあります。『かずさの森』は、房総独特の自然を体験できる交流の場として、広く開放しています。
かずさの森DATA
- 標高は、平均170M
- 面積は、約50ha
- 植生は、常緑針葉樹70%、落葉広葉樹30%
- 常緑針葉樹は、50〜70年生のスギ・ヒノキ
- 落葉広葉樹は、50〜60年生のコナラ、クヌギを中心にヤマザクラ、ミズキ、イヌシデ、ホウなど。
林床にはクロモジ、サンショウ、エビネなど。
房総の植生豊かな生態園
初夏のかずさの森は、1年でもっとも賑わう季節。広葉樹の森の中を歩くと、鳥のさえずりと涼しい緑の風が、花の咲く植物群をすり抜けて、歓迎してくれます。
6年前より柵で囲った生態園では、シカの食害により柵外では見られなくなった植生が回復し、四季折々の植物が観察できます。今は、薄紫色の華麗なイワタバコが真っ盛り。ショウマが、赤、白の穂状花をつけ、ヤブレカサが地味な淡い白い花、ヤマユリ,ウバユリが大きな蕾をつけています。山グリには、ピンポン玉位のイガができています。山すそに目を移すと、マタタビが半化粧のような白い葉を点在させ、コウゾが小さな赤い実をつけています。
水辺におりると、いまでは珍しくなった藻の一種のトリゲモが浅瀬を覆うばかり。小さなたいまつような花房をつけたジュンサイが水面に展開し、モリアオガエル、トウキョウサンショウウオの幼生達が、たくさん泳ぎまわっています。そして、その上空には、色とりどりのトンボ達が舞っています。
夏とは思えぬ清涼感あふれる風に当りながら、尾根筋を歩くと何かの気配。五感を研ぎすませば、動物達との出会いがあります。
岩田 和久 (イワタ カズヒサ)
1949年生まれ、森林塾かずさの森代表、森三昧屋代表。
27年間、森林作業を通じて、森林の保全活動を実践。6年前より市民に林地を解放し、森林の情報発信・交流活動を行う。また、1区画をシカの食害防止ネットで囲い、生態園とし、植物保護につとめている。
かずさの森 http://www.chibayama.ne.jp/kazusa/ |
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