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【2004年07月26日】

■ 1 ■

北海道根室支庁がエゾシカを捕獲し食肉事業

 北海道根室支庁が、増え過ぎによって農作物などの食害が深刻化しているエ ゾシカについて、食肉生産する「エゾシカ資源化検討事業」を行う予定である こと明らかにした。これは、北海道東部だけで推定15万〜25万頭生息している エゾシカを殺さずに捕獲し、解体処理施設まで運んで食肉加工するというもの で、早ければ本年度中にも実施するとのこと。環境省は「自治体が主体となり、 シカを生きたまま運んで肉を利用する試みは聞いたことがない」と困惑してい る。捕獲地域や頭数、肉の流通ルートなどは未定。また、来年度以降、民間の 牧場に一時的に預けて飼育する「養鹿(ようろく)」も検討しているという。 エゾシカは狩猟や駆除で年間6万〜7万頭が射殺されるが、きちんと肉処理さ れるのは一部だけで、大半が死骸ごみとして処分されている。これを減らすの も目的の1つだが、何より、エゾシカによる被害は道全体で年間約30億円に上 ると推計されていることが、食肉利用の大きな要因と言える。根室支庁地域政 策課は「商売になるかどうかという話ではない。シカ肉が有効利用できるなら、 そのための施設や技術を整えたい」としている。

■ 2 ■

大阪でクマゼミ急増の理由を調査

 大阪の都心では、クマゼミが急増しているという。この現象に、子どもたち と研究者が科学的に解明しようと、大阪市の大阪城公園でクマゼミの羽に自分 の名前や日付をつけて飛ばす試みをした。後日、それらのクマゼミを見つけ、 回収し、セミがどれだけ移動できるかなど生態を詳しく調べるという。指導に あたるのは、大阪市立大学教授の動物生理学を教える沼田英治氏など。早朝か ら、公園に約100人の親子を集め、木にとまったクマゼミをつかまえ、羽に油性 フェルトペンで自分の名前や日付、番号をつけて放した。また、印のついたセ ミを見つけたときに連絡を呼びかけるビラも1万枚用意し、大阪府内、兵庫県 内の博物館や学校などに配った。クマゼミに関する正確な統計はないが、大阪 では近年、アブラゼミなどの方が少なくなっているとのこと。さらに、クマゼ ミ急増の理由が、ヒートアイランド現象や温暖化との因果関係にあるのかは、 湿度との関係などデータを積み上げないとを立証するのは難しいとしている。

■ 3 ■

地球の重力は季節ごとに変動?

 アメリカとドイツが共同で開発した人工衛星「グレース」が、地球全域の重 力が季節変動している様子を初めてとらえた。この重力変動は、河川の流量な ど、大規模な水循環が引き起こしていると確かめられ、その変動が最も顕著に 表れたのは、南米アマゾン流域とのこと。重力変動の観測は、地球温暖化によ る海面上昇や極地方の氷の減り方などを調べる有力手段と期待され、アメリカ の科学誌サイエンスの最新号に発表された。グレースは2機1組の双子衛星で、 2002年に打ち上げられ、2機は約220キロの間隔を置いて同じ軌道を回っている とのこと。地球の重力が大きい場所の上空を通過するとき、2機の間隔が狭ま ることを利用して、重力変動の様子を測定してきた。衛星を利用すると、未開 発地域や高山帯、大洋中央部、極地などの状況も連続的、広域的に把握できる という。昨年末までに得られた計14カ月分のデータを解析し、各地域の重力変 動が、雨期・乾期や、積雪・雪解けに対応して起きていることがわかったとの こと。これは、河川や地下水の水量が増えた地域は、局所的に重くなるためと されている。

■ 4 ■

ラムサール条約に登録する湿地を新たに9カ所選定

 国際的に重要な湿地の保全を目指すラムサール条約。この登録候補地を大幅 に増やすため環境省は、有識者による検討会をスタートさせた。国内では、北 海道の釧路湿原や滋賀の琵琶湖など13カ所が登録されているが、来年11月にウ ガンダで開かれるラムサール条約第9回締約国会議までに、新たに9カ所以上 を候補地として選定する方針とのこと。候補地選出には、河川の場合は長さ5 キロ以上、湖沼は面積500ヘクタール以上で人工湖岸が50%未満であることなど、 国内での基準をまとめた。また、ラムサール条約登録地選定には8つの国際基 準のいずれかを満たすことが必要で、今回は各基準について規模など具体的な 条件を示し、新規登録をスムーズに行うのが狙い。環境省が定める「日本の重 要湿地」500カ所の中から国内基準を満たすのは約50カ所。今後、専門家の検討 会で討議し、地元の自治体との協議で10〜15の候補地を絞り込む。

■ 5 ■

徳島上勝町のごみ分別、34種類で8割再利用

 四国の山あいにある人口2200人の徳島県上勝町では、ゴミの分別収集を34種 類にも区分し、リサイクル率8割の実績を上げている。これは、ダイオキシン 対策で焼却炉の閉鎖を迫られたが、ゴミを激減させて業者に託すという逆転の 発想に立ったことが切っ掛けとのこと。2020年までに焼却・埋め立てをなくす 「ごみゼロ(ゼロ・ウェイスト)宣言」を昨年した上勝町の動きは、ゴミを出 さない社会への転換を国に問いかけるものとして、各自治体から注目を集めて いる。この究極の分別に、笠松町長は「分別しても資源化できないゴミは残る。 ゴミを生まない政策を訴えるためだった」と話す。ちなみに、上勝町のゴミの 分別方法は、下記の通り…。(01)アルミ缶 (02)スチール缶 (03)スプレー缶 (04) 金属製キャップ (05)透明瓶 (06)茶色瓶 (07)その他の瓶 (08)リサイクル瓶(ビー ル瓶など) (09)その他のガラス類・陶器類・貝殻 (10)乾電池 (11)壊れていない 蛍光管 (12)壊れた蛍光管 (13)鏡・体温計 (14)電球 (15)白色トレー (16)古布 (17) 紙パック (18)段ボール (19)新聞・折り込みチラシ (20)雑誌・コピー用紙 (21)割 りばし (22)ペットボトル (23)ペットボトルのふた (24)ライター (25)ふとん・毛 布など (26)紙おしめ・ナプキン (27)廃食油 (28)プラスチック製容器包装類 (29) 燃やさなければならないもの (30)廃タイヤ・廃バッテリー (31)粗大ゴミ (32)家電製品 (33)生ゴミ(自家処理する) (34)農業用廃ビニール・農薬など(販売店 に直接返す)

■ 6 ■

使用済みペットボトルが不足し、リサイクル業者の競争激化

 ペットボトルのリサイクルに関しては、現在の容器包装リサイクル法で、地 方自治体が回収した使用済みボトルを日本容器包装リサイクル協会が引き取り、 処理費を払って業者にリサイクルを委託する制度を定めている。しかし、制度 外で自治体からボトルを買い取る業者が増加しており、現在では、自治体がお 金を払って処理するのではなく、お金を貰って、業者に引き渡す傾向が強くな ってきているという。これは、経済成長が著しい中国で需要が高まり、使用済 みボトルが不足していることや、国内のリサイクル業者が増え、業者間の生き 残り競争も激化しつつあることが原因とのこと。こうした状況について日本容 器包装リサイクル協会は「市場原理でリサイクルされるようになってきたとす れば前向きに評価できる」としている。しかし、中国の景気動向などで状況が 一変する可能性もある。環境省などは2005年度から容器包装リサイクル法の見 直しの議論を本格化させるが、リサイクル業界の情勢変化や国際的な資源循環 も踏まえ、どのような制度にするのかが焦点になりそうだ。

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