【2004年10月11日】
■ 1 ■

台風は酸性雨の温床

台風が酸性雨の温床であると、環境省が行った酸性雨調査で明らかになった。これは、台風が陸地に近付くにつれ、酸性雨の原因となる硫酸イオンなどの大気汚染物質を大量に集めながら移動するという調査結果によるもの。つまり、日本列島などに上陸して激しい雨になると、大気汚染物質も一緒に地表へ降り注ぐことになるという。環境省の酸性雨対策検討会作業班が、2001年7月の台風6号によって降った雨の化学成分を分析した結果によると、7月21日ごろから小笠原諸島に近付き、24日に最接近した、台風6号の雨に含まれる化学成分の大半を占めるナトリウムイオンの濃度が、23日から急増したという。気象庁の観測による台風の移動状況と合わせて検討した結果、日本近海に近付くまでは海水成分による雲を作っていたが、陸地に近付くにつれて大陸や日本列島の上空に漂う大気汚染物質を広い範囲から大量に集めてくると推定した。分析チームは「台風の酸性度が特別高いとまでは言えないが、今後は地上にどのような影響を与えるかなど、さらに詳しく分析したい」と話す。
ニュースソース:読売新聞ニュース速報
http://www.yomiuri.co.jp/
■ 2 ■

酷暑と台風が影響? ツキノワグマの被害相次ぐ

近年、ツキノワグマが人里に現れ、人が襲われる被害が相次いでいる。今年になって、けがをしたり、死亡したりした人は、10月4日現在で、北陸や東北を中心に18県で73人にのぼる。環境省などによると、住宅に近づくなどして捕獲・射殺されたツキノワグマは、北陸地方でとくに増加。富山、石川、福井の3県で、2002年度の計94頭、2003年度の計77頭から、今年度は約半年間で170頭を超えているとのこと。原因は、山から下りてくる際、以前は手入れされていた民家近くの里山が、現在は全国的にほとんど手入れされておらず、下草などがしげる林の状態が、ツキノワグマの生息地と同じ環境になっている。そのため、人間の住む場所との緩衝地帯となっていた林が存在しなくなったために、餌不足によって街中に飛び出して来てしまうのだろうと考えられている。また、餌不足が起きた理由としては「近年の異常気象により酷暑と、台風で木の実が落ちたこと」が原因とされている。事実、富山県猟友会が駆除したクマを解剖した結果、胃の内容物は例年の3分の1程度しかなかった。さらに「これまで食べていなかった熟す前の青い柿まで出てきた。深刻な餌不足だ」と指摘する。
ニュースソース:朝日新聞ニュース速報
http://www.asahi.com/
■ 3 ■

集中豪雨、100年前から30%増、100年後にはさらに20%増

茨城県つくば市にある気象研究所の分析によって、台風や梅雨前線などの影響で短時間に降る日本の豪雨が、この100年で約30%増えていることが明らかになった。これは、年間の総降水量は減っているものの、局地的な豪雨の割合は逆に全国的に増加しているという調査結果。研究チームは全国の46地点で、1898〜2003年の降水量の変化を調査。第2次世界大戦前は4時間単位で観測を行っていたため、それに合わせて4時間当たりの降水量を比較したところ、この106年間で年間降水量は約8%減少。その一方で、最も激しい雨は約30%増加し、集中的に強く降る雨が増える傾向にあったという。強い雨は、冬より夏に、昼間より明け方に、北日本より九州・四国で、より大きく増える傾向にあった。また、気象庁気候情報課の研究グループによる調査では、温暖化の影響で100年後の夏には、北海道を除いて全国的に降水量が20%以上増加し、北陸、山陰、九州北部では1回に降る雨の量も大幅に増えるとする予測結果を明かにしている。これは、気象研究所が開発した地域気候モデルで、1981〜2000年と、その100年後の2081〜2100年の6〜9月の気象を計算、比較したもの。この計算結果から導き出されたは、異常気象をもたらすエルニーニョ現象の発生時に似た大気の変化が起き、暖かく湿った空気が日本に入り込みやすくなるためで、降水量の増加だけでなく、梅雨明けも遅くなるという。
ニュースソース:共同通信ニュース速報
http://www.kyodo.co.jp/
■ 4 ■

国土交通省が秋葉原で車の交通量減らす実験を開始

国土交通省が10月12日から1カ月間、秋葉原の電気街で、車の交通量を減らす初の複合実験に乗り出す。具体的には、電気街向けの物流を共同配送したり、日曜日には自家用車の乗り入れ自粛を実施して、歩行者優先空間を広げたりするというもの。鉄道の開通や再開発で今後も集客が見込まれる秋葉原地区の交通渋滞を緩和し、温暖化の抑制効果も探るという。国土交通省は、実験後に温暖化ガスの削減量やかかった費用を分析し、全国の自治体に広げる考えだ。この実験は、自治体や民間業者が連携して、道路整備以外の方法で交通量を抑える「交通需要マネジメント実験」の一つであったが、海外からの観光客が多く、2005年秋に茨城県つくば市との間に鉄道が通る秋葉原地区が名乗りを上げた。電器店や電機メーカー、陸運業者らでつくる実行委員会が実施にあたり、国が事業費の3分の1を補助するという。
ニュースソース:朝日新聞ニュース速報
http://www.asahi.com/
■ 5 ■

経済産業省がアジア諸国のエネルギー効率化を支援

経済産業省は、高い経済成長を背景にエネルギー消費が急増している中国などアジア諸国に対して、日本の進んだ省エネの技術や太陽光発電などの導入を働きかけることになった。中国を中心としたアジア諸国は高い経済成長を背景に、今後、エネルギーの消費量が急速に伸びると見込まれており、石油資源の不足や環境問題を避ける上で、エネルギーの効率的な利用をどのように進めるかが課題となっている。このため経済産業省は、日本の進んだ技術を利用するよう働きかけることにしたもので、具体策を検討するための研究会を近く発足させる。研究会は、中国やマレーシア、それにインドネシアなどあわせて6か国を対象に、エネルギー需要の見通しや、火力発電や水力発電などの割合を調査。その上で、各国の実情に合わせて、発電所の効率を上げる省エネ技術の導入や、原子力や太陽光発電など石油資源に頼らないエネルギーの利用を増やすことなどが検討される見通しで、来年3月までに具体策をまとめるとのこと。経済産業省では、こうした取り組みは日本の電力会社や商社などにとってビジネスチャンスの拡大にもつながると見て、企業にも積極的な参加を呼びかけることにしている。
ニュースソース:NHKニュース速報
http://www.nhk.or.jp/
■ 6 ■

環境保護活動家が始めてノーベル平和賞を受賞

今年のノーベル平和賞受賞は、アフリカの緑化運動などに取り組む、ケニアの女性環境活動家ワンガリ・マータイさんに決まり、ナイロビで会見が行われた。マータイさんは、何度も投獄されながらケニアのモイ前政権の抑圧に立ち向かい、植林・緑化活動を通じてアフリカ女性の地位向上に尽力したケニアの女性活動家。会見では、「私たちは休まず、あきらめることなく環境保護運動を続けていく」と宣言。国内で乱伐にかかわる農民や密猟者を「断固阻止する」と断言したほか、ケニア政府として今後、地権者に対し土地の1割に植樹を義務付ける法案を提出する考えも示した。ちなみに、ノーベル平和賞が環境分野の活動に贈られるのは初めて。また、アフリカの女性の受賞も初となった。ノルウェーのノーベル賞委員会は、授賞理由を「マータイさんは、ケニアおよびアフリカ全土で、環境を維持できる社会、経済、文化を発展させる戦いの最前線に立っている。民主主義、人権、女性の権利を尊重した、持続可能な開発に向け、全体的な取り組みをしている」とした。女性の受賞者は昨年に続き12人目。授賞式は12月10日にオスロで行われ、1000万クローナ(約1億5000万円)が贈られる。
ニュースソース:読売新聞ニュース速報
http://www.yomiuri.co.jp/
→詳しい情報は“ぜひ”こちらをクリック!
朝日新聞
共同通信社
時事通信社
毎日新聞
読売新聞
NHK
|