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【2004年12月20日号】

■ 1 ■

【アメリカ発】太平洋を彷徨うクジラの謎

種類不明のクジラが1頭、不思議な声を発しながら12年もの間、太平洋を彷徨っている。マサチューセッツ州海洋学協会の科学者達が米海軍の収集したデータを分析し、北太平洋に生息するクジラの行動を観察していた際に、52Hzの音域で鳴く一頭のクジラが、1992年以来海中を彷徨いつづけている事を発見したという。その声がヒゲクジラ類のものであることはわかったものの、通常クジラは15〜20Hzの音域で鳴き、52ヘルツで鳴くこのクジラがどの種類のものかは不明だという。また、そのクジラの移動パターンも通常のクジラと異なる。クジラの鳴き声は毎年秋から冬になると現れ、歳とともに僅かに深みのある声に変化してきたが、その正体は依然謎に包まれたままだ。
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■ 2 ■

【フィリピン発】貧困が原因で違法伐採が進む

フィリピンでは貧困が原因とされる違法伐採が深刻化している。人々は伐採許可の下りていない区域で伐採を行い、森林減少の原因となっている。この状況に対し、賄賂を受けているとされる公務員や政治家は見て見ぬふり。一方でフィリピンでは人口が急激に増加しており、農地の拡大も必要となっている。フィリピンの人口は現在8400万人で、今後50年で現在の2倍にまで増加すると予測されている。人口増加を食い止める法整備をしようにも、国内のローマ・カトリック派は出生の法的規制を断固として拒んでいる状態。これらの要因により、森林の大幅な減少で大規模な洪水や地すべりが増え、雨水と土壌はすぐに海に流れ込んでしまう。結果として多くの地域で水不足が起こり、また海岸地域では珊瑚礁が破壊、それに伴って漁獲量も減少している。
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■ 3 ■

【南極発】氷山に阻まれてペンギンの赤ちゃんが餓死のおそれ

過去最大の氷山の残りが、南極大陸のマクムルド湾をふさぎ、生息する何万匹ものペンギンの赤ちゃんと、南極ステーションへの物資供給路を絶っている。氷山の名は「B15A」。750平方キロとあまりに大きいため、水流と氷の通り道をせき止めてしまっている。南極ステーションはまだ深刻な状況ではないが、ペンギンに関しては、氷山に阻まれて親ペンギンが海に魚を取りに入ることも出来ず、今後5万匹以上の赤ちゃんペンギンが餓死する恐れがある。科学者たちにとって、ペンギンは温暖化などの環境要因を測る重要なマーカーとなっているが「B15A」は、過去25年間科学者が観察を続けてきたペンギン生息地4箇所のうち、2箇所へのライフラインを絶っている。来年、ペンギンたちの孵化率が下がることは間違いない状態だ。
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■ 4 ■

【イスラエル発】地中海のイルカ、乱獲が原因で食糧不足

イスラエルの地中海沿岸に生息するバンドウイルカの3分の1が、乱獲による食料不足のため、痩せすぎになっているという。これは、74匹のイルカに対する5年間のトラッキング調査で、人間の指紋と同じように、背びれでイルカを識別して行われた。調査されたイルカのうち3分の1が、写真であばら骨が確認出来るほどに痩せていた。イスラエルの地中海沿岸に生息するイルカの多くが、漁船を追いかけ、捕獲後に水に戻される魚を狙って食べていたが、近年こうして海に戻される魚の量が減っていたのが原因と考えられている。このほかに長期的な要因として、1970年代にアスワンハイダムが完成して以来、肥沃なナイル河から地中海に流れ込む栄養分が減ったことも考えられるが、今回のような調査は初めてのため、イルカの食料不足がいつから始まったかは明確ではない。研究者は地中海に、漁業禁止区域が設けられることを期待している。
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 世界のエコニュース(行政編)は「World Environmental Policy News」から抜粋して お届けしています。


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