| 【2005年09月19日】
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【グリーンランド発】地球温暖化で氷河後退

巨大な氷山の一部が豪快な音を立てて北海のフィヨルドに落ちていく様子は見ものだが、その土地に住むグリーンランドのイヌイットたちにとっては大きな懸念となっている。氷河の後退は地球温暖化が原因だと考えられるからだ。グリーンランド西岸の海水の平均温度は近年3.5度から4.8度まで上昇し、グリーンランド南部では氷河が11キロメートル後退した。北海の氷量は過去30年で8%、100万平方キロ減少している。グリーンランドでは、以前は1年のうち6ヶ月続く冬の間、イヌイットは凍ったフィヨルドの上を歩き、氷に穴を開けて釣りをしていたが、今は1〜2ヶ月がやっとだという。また昔から分厚い氷の上からアザラシ狩りを行って生活していたが、最近では氷が薄くなり、危険なために狩りが難しくなっている。こうした気候変動はグリーンランドに限らず北極地方全体でみとめられ、アラスカやロシア北部で永久凍土が融解したり、本来温暖な水に生息する淡水魚ブリームがシベリア北部の川で採れるようになったという報告もある。8月にはグリーンランド第3の都市イルイサットで環境会議が開催されたが、残念ながら、環境問題に真剣に取り組もうという呼びかけの声明のみで、具体的な対策については何も決定がないまま終結した。
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【インド発】消えゆくヒマラヤの山岳氷河による渇水の懸念

地球温暖化によりヒマラヤ山脈の氷河が消えようとしている。そのため、氷河から溶け出す水を主要の飲用水としている南アジアに住む40%の人々の暮らしが窮地に立たされ、さらには50年以内に中国人民の多くも飲用水不足に困窮するようになることが研究者達により警告されている。ヒマラヤの氷河は毎年約3億360万立方フィートもの水を長江や黄河、ガンジス川、インダス川、ブラフマプトラ川などのアジアの主要な川へ供給してきた。しかし温暖化が進行する中で氷河の溶解が急速に進み、ヒマラヤ山脈の平均気温は1970年代以来1℃上昇しているという。世界自然保護基金は、
世界の4分の1の氷河が2050年までに、そして2分の1が2100年までに消えてしまうと報告している。ことにインドでは飲用水を氷河からの恵みのみに頼ってきただけに、他の地方より事態は深刻だとされている。しかしながら、いつ、そしてどの位の間渇水が続くのかは判断できないという。ヒマラヤの氷河を研究してきたインドの科学者たちは1962年〜2001年までの研究から、自然飲用水の不足を予見し、恐れている。しかし既に南アジアは夏季の気温の急上昇という形で温暖化の影響を受け始めており、インドのヒマラヤ地方でも既に夏季の水不足の兆しが出始めているという。
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【イギリス発】「ススキ」を利用してクリーンエネルギー発電

ススキの一種であるミスカンサスが、温暖化に影響を与えない形で発電に利用でき、経済的・環境的にも持続可能なバイオマス発電燃料となり得ることが、イリノイ大学の行った野外実験でわかった。実験のためにイリノイ大学では昨年1ヘクタールあたり60トンものミスカンサスを収穫している。実験を主導したロング教授は、「イリノイ州の土地の8%でミスカンサスを育てれば、そのうち半分しか利用できなかったとしても、州全体の電力を供給するに充分な量のミスカンサスが手に入る」と科学学会で述べた。同様に、ダブリンにあるトリニティ大学のジョーンズ教授も、アイルランドの耕作地の10%でミスカンサスを育てればアイルランドの必要電力の30%を供給出来ると述べている。燃やしたミスカンサスと石炭を1:1の割合で混合して発電を行うが、他のクリーンエネルギーとの違いは、既存の発電所を改良を加えずにそのまま利用用出来る場合もあることだ。ミスカンサスは成長の過程で大気中の二酸化炭素を吸収するが、吸収された二酸化炭素は燃焼する際に大気中に放出されるため、プラスマイナスではゼロになるとロング教授はコメントしている。
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【イギリス発】地球温暖化による土壌中の炭素の放出

地球温暖化は土壌中の大量の炭素の気化を促すことがわかり、温暖化防止への対策は初めに思われたよりも難しいという見解が「ネイチャー」誌に報告された。この調査は1978年〜2003年にかけてイギリスのイングランド地域とウエールズ地方で行われ、土壌中の炭素量が徐々に減少していることをつきとめた。これは毎年イギリスの土壌から1300万トンのペースで炭素が放出されていることになるという。この研究に着手した研究チームによると、今回の調査結果と同じ状況が、地球上の他の温暖な地域についても進んでいるはずだとし、問題はより切羽詰っているとしている。原因として、土壌の用途にかかわり無く炭素が放出されていることから、土壌の炭素放出の首位の原因は、地球温暖化それ自体だと考えられている。放出された炭素の行き先は大気中と考えられ、温室効果ガスへの更なる加担をしているだろうと研究者たちは考えている。今年2月から京都議定書が始動し始めており、工業活動により大気中へ放出される温室効果ガスを減らし、温暖化を食い止めようとする動きがあるが、議定書の中では土壌中の炭素については言及されていない。しかしその量は化石燃料の燃焼によって放出される炭素量の約300倍もある。これについて、土壌からの炭素分は、工業活動からカットした分の炭素量を優にしのいでいると「ネイチャー」誌に発表しているドイツの研究グループもあり、より効率的で包括的な温暖化対策がいっそう望まれる。
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今回、世界のエコニュースは、
「World Environmental Policy News」から抜粋してお届けしています。
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