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【2005年11月21日】

■ 1 ■

【UNEP発】トリノ冬季五輪、カーボン・ニュートラル目指す

今月「第6回スポーツと環境世界会議」が、ケニアのナイロビで開催された。これは、スポーツが与える環境への影響と貢献を考える会議で、今年のテーマは「スポーツ、平和、環境」とのこと。100カ国から約350人の代表として、各国のオリンピック委員会、国際機関の代表や著名なスポーツ選手などが集まり、最終日には「スポーツ・平和・環境に関するナイロビ宣言」が採択された。また、トリノ・オリンピック組織委員会が、オリンピックを楽しく、環境にやさしいイベントとすることを目的とした「トリノ・サステイナビリティ報告書」を発表。報告書には、温室効果ガスの削減、人工降雪機における水使用量の最小化、環境にやさしいホテルの促進といった取組みが示されている。ここに、トリノ冬季オリンピックをカーボン・ニュートラルにすることを目指す「HECTOR計画」がある。トリノ冬季オリンピック及びパラリンピックに伴って排出される二酸化炭素は、12万トンを超えると見積もられているが、HECTOR計画では、これを、京都議定書に従った国内外での再生可能エネルギー事業、エネルギー効率化事業及び植林事業によって相殺するというもの。オリンピックに伴う全ての二酸化炭素排出量を相殺するのは、トリノ冬季オリンピックが最初である。
▼第6回スポーツと環境世界会議>>>
▼スポーツ・平和・環境に関するナイロビ宣言>>>
▼トリノ冬季オリンピックについて>>>
▼プレスリリース(1)>>>
▼プレスリリース(2)>>>
▼プレスリリース(3)>>>

■ 2 ■

【IEA発】世界エネルギー・アウトルック2005を公表

IEAは、今月、2030年までの世界のエネルギー情勢の展望を示す「世界エネルギー・アウトルック2005」を公表した。この報告書で、2030年までに世界のエネルギー需要が50%以上増加すると予測。また、エネルギーに起因する二酸化炭素排出量も、今日から2030年までに、52%増加すると推計された。IEAのラムゼイ事務局次長は、この予測について、エネルギー安全保障や環境の観点からは持続可能でない未来を示唆するものだと指摘。地球を「持続可能なエネルギー・パス(道)」に乗せなければならないと訴えた。また、報告書では、通常のケースと比較するため、エネルギー輸入国が需要を抑制し、燃料の消費パターンを変えるような対策を講じる「世界代替政策シナリオ」についても記されている。代替政策シナリオでは、何も対策を講じない場合と比べ、2030年の時点で、二酸化炭素排出量を16%削減することができるという。ただ、これでも、2030年までに、二酸化炭素排出量は今日より30%増加するとのこと。ラムゼイ事務局次長は、世界代替政策シナリオで示されたような政策は、G8グレンイーグルズ・サミットで合意された「G8行動計画」にも盛り込まれているとしている。
▼IEA>>>
▼プレスリリース>>>

■ 3 ■

【EPA発】中国、環境保全に関する会合を開催

今月、EPAと中国国家環境保護総局が2003年に締結した、環境に係る科学技術協力に関する覚書によって設置された委員会の会合である「環境協力に関する共同委員会」が開催された。ここで、協力の可能性のある分野がいくつか示され、特に、大気汚染・水質汚濁の防止と管理、および有害物質による環境影響について、早急に取り組むこととされた。これら3つの重点分野については、個々の附属書のテーマとされ、共同のワーキング・グループによって実施されている。今回、地域の大気質管理、およびディーゼル・エンジンからの排出削減に関し、北京で開催される2つの国際ワークショップ、天津での水質保護プロジェクトの完了、ならびに水の安全および非特定排出源による汚染に焦点を当てた新たな戦略の承認、有害物質の排出削減、汚染物質の影響の評価、汚染サイトの浄化に関する協力の継続という内容につき、双方が合意した。
▼EPA、中国国家環境保護総局の両長官による共同声明>>>
▼EPAと中国との環境上の取り組みについて>>>
▼プレスリリース>>>

■ 4 ■

【EPA発】メタンの回収・利用を目指す国が17カ国に拡大

今月、参加国が17カ国まで拡大した「メタン・トゥ・マーケット・パートナーシップ」の第2回年次会合が閉幕し、メタンの回収および利用を加速することを約束した。このパートナーシップに参加する国は、費用効果的な短期的のメタン回収とクリーン・エネルギー源としての利用を促進することを約束している。メタンは強力な温室効果ガスであり、二酸化炭素の23倍という温室効果を有している。このパートナーシップは、2015年までにメタンの排出量を年間5000万トン(炭素換算)まで削減し、5000億立方フィートの天然ガスを回収する見込みである。この予測が達成されれば、地球の大気中のメタン濃度を安定化し、削減することができるという。これは、自動車3300万台に相当する温室効果ガスの削減、5500万エーカーの植林、または500メガワット級石炭火力発電所50カ所からの排出の回避に相当し、同時に約720万世帯の1年分の暖房に相当するエネルギーを供給することができるという。
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▼プレスリリース>>>

■ 5 ■

【EPA発】ハリケーン・カトリーナ、リタの家庭系有害廃棄物回収

アメリカ・ルイジアナ州におけるハリケーン・カトリーナおよびリタによる被災後、家庭系の有害廃棄物が、推計で100万ポンド(約450トン)収集されたとEPAが発表した。家庭系の有害廃棄物は、洗剤のほか、芝生・庭用製品、殺虫剤・除草剤、燃料、塗料、ガレージにあるバッテリーなどが含まれている。これらの一般的な家庭用製品は、通常の状況で保管・使用される場合には安全だが、混ざり合うと危険になる。また、これらの製品は、一般の家庭ゴミと共に処理され、埋立処分されると、環境に対して長期的な被害を与えるおそれがある。EPAは、ルイジアナ州のセント・タマニーやオーリンズ、キャメロンなど8つの郡に、地方自治体および郡と協力して、有害廃棄物回収センターを設立。また、EPAとその受託業者は、廃棄物の回収システムを知らせるチラシを配布し、数日後に住居前に出された廃棄物を全て回収するといった取組みを行っている。回収センターに運搬された後、これらの廃棄物は、適切な運搬・処分を行うため、廃棄物ストリームごとに分別されている。
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■ 6 ■

【UNEP発】イラクの被汚染地域、浄化事業をスタート

UNEPは、イラクにおける環境ホットスポットの調査を踏まえ、バクダッド南部のアル・カディシヤ金属メッキ工場における環境浄化事業を始める。この工場は、2003年に爆撃され、その後、解体されたが、工場跡地には、シアン化物を含む多くの有害廃棄物が放置されたままになっている。浄化プログラムは、12月から6カ月間の予定で、シアン化合物などの除去、貯蔵、処理作業を行うという。また、アル・スワイラの農薬倉庫においても浄化事業が実施される。この2件の事業に、90万ドル(9900万円)が充てられる。イラクでは、イラク復興信託基金を通じた日本政府の援助により、環境評価事業等が行われており、ホットスポットの調査もその一環として2005年4月に実施された。調査報告書では、アル・カディシヤ金属メッキ工場、アル・スワイラ農薬倉庫の他、カン・ダリ石油化学製品倉庫、アル・ミシュラク硫黄鉱山施設及びオウイリージ兵器鉄くず置き場の5カ所がホットスポットとされた。報告書で勧告された事業をすべて行うには4000万ドル(44億円)が必要とされている。UNEPのテプファー事務局長は、戦争と旧イラク政権の貧弱な環境管理が、イラクの人々とイラクの環境に傷跡を残したと述べる。また、最近設置されたイラク環境省のオスマン環境大臣は、本日発表された事業は、ほんの始まりだとして、これから、全ての汚染地域を見つけ出して評価し、システマチックに回復していく必要があると指摘した。オスマン大臣は、事業遂行のため、国際社会からの支援を呼びかけている。
▼イラクの環境ホットスポットについて>>>
▼イラク環境評価プログラム最終報告書(日本語)>>>
▼プレスリリース>>>


●今回、世界のエコニュースは全て、
(財)環境情報普及センター/http://www.eic.or.jp からの情報提供を受け、
作成しています。


※略称解説
UNEP[United Nations Environment Programme]:国連環境計画
IEA[International Energy Agency]:国際エネルギー機関
EPA[U.S. Environmental Protection Agency]:米国環境保護局
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