| 【2005年12月05日】
■ 1 ■

【イギリス発】湖や河川の酸性雨被害、半減

ロンドン大学による調査で、酸性雨の影響で汚染されていた高原の湖や河川が回復傾向にあることが分かった。これは、汚染度の高い河川及び湖沼22カ所を対象に、1988年から15年間行ってきた調査結果によるもの。政府の排出規制及び石炭に代わる天然ガスの使用などのおかげで、水域における酸性の硫黄分の量はこの15年で半減し、魚類、植物、昆虫などが戻ってきたとしている。酸性雨の主な原因は、SO2(二酸化硫黄)、NOx(窒素酸化物)、及び農業で使われるアンモニアの排出である。野生動物に大きな打撃を与え、イングランド南部ではハシリヒキガエルの産卵場所が消え、ウェールズでは、河川のサケやマスが激減していた。しかし、が、1970年以降、SO2の排出量は84%減り、NOx排出量は37%減っている。その結果もあってか、調査場所の半数で、藻類や無脊椎動物が回復の兆しを見せ、酸性に弱いコケや水生植物が15年間の調査で、今回初めて発見された。イギリス環境・食糧・地方省では、今後も、大規模燃焼施設指令の実施などにより、さらに状況が改善されるよう務めたいとしている。
▼調査報告書「イギリス高原水域の将来」>>>
▼プレスリリース>>>
■ 2 ■

【イギリス発】違法な廃棄物運搬業者を確認する義務、全世帯に

イギリスでは、廃棄物規則が新たに変更され、何のチェックもせず違法な廃棄物運送業者に廃棄物を引き渡した住民は、最高5000ドル(約100万円)の罰金を支払うことになった。この改正は、2004年、家庭ゴミの不法投棄は50万件に及び、そのほとんどは合法的な廃棄物運搬業者を名乗る違法業者が不法投棄したものであったことを受けてとのこと。このため、2005年11月21日より、イングランドでは、全ての世帯に、自分のゴミを引き渡すとき、登録業者に引き渡しているか確認する「配慮義務」が課される。地方自治体は、不法投棄された廃棄物を除去するために、毎週100万ポンド(約2億円)を費やしているが、この半分以上は家庭ゴミによるものとしている。地方自治体協会環境委員会のスパークス委員長は「市民の皆さんが、誰にゴミを引き渡しているのか注意深く考え、単に最も安上がりなものを選ぶようなことがないよう促していきたい」とコメントしている。
▼今回施行された「廃棄物(家庭廃棄物配慮義務)
(イングランド及びウェールズ)規則」>>>
▼「配慮義務」について>>>
▼運搬業者登録照会先>>>
▼プレスリリース>>>
■ 3 ■

【イギリス発】持続可能な木材の公共調達に関するホームページ開設

イギリス政府の木材調達政策に沿った、合法的で持続可能な木材の購入方法について、情報やアドバイスを提供するホームページが開設された。これは木材購入について広範囲な経験を持つプロフォレストが管理する「木材調達専門情報センター」のウェブサイトで、政府関係者や政府に木材を供給する業者に向けたもの。バイヤー及び供給業者は、公共調達時の木材の合法性や持続可能性の見極め方、購入物の真正を確かめる方法、証拠を評価する際の基準などについて知ることができる。木材調達専門情報センターはこのほか、電話によるヘルプライン、ワークショップ研修会、森林認証スキームの評価、その他の評価方法の発案、政府官庁が行う木材調達政策のモニタリングなども行っている。
▼「木材調達専門情報センター」ホームページ>>>
▼プレスリリース>>>
■ 4 ■

【ドイツ発】ドイツ連邦環境省の研究プロジェクト、国連が承認

UNESCOは先月、ドイツ連邦環境省の研究プロジェクト「再生可能エネルギーを体験する世界:Powerado!」を「国連持続可能な開発のための教育の10年」の公式プロジェクトとして承認した。このプロジェクトは、子供や若者が再生可能エネルギーを体験するための教育方法を研究するもの。今年6月に開始し、3年間の予定で、7研究所が共同で、様々な教材の開発に取り組んでいる。作成された教材は、幼稚園や小学校、職業学校などで検証されるとのこと。ドイツ連邦環境省がこれまで実施した研究により、現状の環境教育は、子供たちや若者の感情に訴えたり、体験をもたらす機会が少ないことが明らかになっており、このプロジェクトにより状況を打開することが期待されている。
▼詳しくは>>>
▼ドイツ連邦環境省再生可能エネルギーホームページ>>>
▼プレスリリース>>>
■ 5 ■

【UNEP発】気候変動枠組み条約締約国際会議が開催中

気候変動に関する国際会議が、カナダのモントリオールにて、11月28日〜12月9日まで開催されている。今回の会議は、京都議定書締約国156カ国の最初の締約国会議であり、また、国連気候変動枠組条約締約国189カ国の第11回締約国会議でもある。各国政府の代表、企業、市民団体、環境活動家など8000人〜1万人が参加し、1997年に行われた京都会議以来、最大規模となる。今回の会議では、京都議定書のルールブックを完成させるための一連の決定事項の採択、クリーン開発メカニズムの強化、適応に関する5年間の作業プログラム、炭素回収・貯蔵等の技術などについて、話し合われる。UNEPのテプファー事務局長は、会議の開催に当たり、気候変動は長期的な課題であり、長期的な解決策が必要だとして、全ての人が未来を重視するよう求めるコメントを発表した。
▼会議の詳細について>>>
▼プレスリリース(UNEP)>>>
▼プレスリリース(気候変動枠組み条約事務局)>>>
■ 6 ■

【UNEP発】2008年オリンピックに向け、環境協定に調印

北京市とUNEPは、2008年の北京オリンピックを環境にやさしい大会とするため、「グリーンゲーム協定」に調印した。この協定は、大気、水、騒音、交通、景観、廃棄物処理など様々な分野を対象とする北京市のプログラムに基づいている。UNEPは、この計画の重要な部分でもある、普及啓発キャンペーンに積極的に取り組んでいく方針だ。なお、国際オリンピック委員会により、「環境」は、スポーツおよび文化と並ぶ、オリンピズムの3つの柱の一つに位置づけられている。北京オリンピックは、昨今のオリンピック開催地が築いてきた、環境への配慮の動きを引き継いでいくことになる。
▼北京オリンピック公式ホームページ>>>
▼プレスリリース>>>
●今回、世界のエコニュースは全て、
(財)環境情報普及センター/http://www.eic.or.jp
からの情報提供を受け、
作成しています。
※略称解説
▼UNESCO[United Nations Educational,Scientific and Cultural Organization]
:国際連合教育科学文化機関
▼社団法人日本ユネスコ協会連盟
▼UNEP[United Nations Environment Programme]:国連環境計画
|