「世界中で報告されている両生類の減少は、カエルやサンショウウオの仲間だけに限らず、幅広い生物多様性の危機だと考えるべきである」。カリフォルニア大学バークレー校の研究者たちが、こんな報告を「Proceedings of the National Academy of Sciences」にしている。
地球上では、日々、新しい種が生まれ、古い種が絶滅している。だが、絶滅する種の方が圧倒的に多い場合が存在する。そうしたなかでも極端に大量な種が絶滅することが、地球の永い歴史のなかで過去5回だけ起きている。6回目となる今回の大量絶滅の背後には、私たち人間の存在がありそうだ。
今回の危機がいつ起きたかについては学会でも様々な説があるが、近年集められたデータによれば、ここ数十年で種の絶滅率が劇的に高まっている。完全に近い形で保護されているはずのシエラネバダ山脈の国立公園で起きているカエルの減少の例を見ると、人間がこの地域にもたらしたニジマスによって、オタマジャクシや卵が食べられただけでなく、世界的に蔓延するツボカビ病のせいで、7種のうちの5種が絶滅に瀕している。それに追い打ちをかけるのが、温暖化による自然環境の変化と風によって飛ばされてくる殺虫剤などの毒物。温暖化による影響や生息域の減少は世界各地で起きていることだという。
こんな報告をしたカリフォルニア大学バークレー校のデビット・ウェイク教授は、「現在の地球の自然界は大量絶滅の発作状態にあり、恐竜が絶滅した時代も含め、2億5千万年も生きながらえてきた両生類が地球上から消え去ろうとしていることは、人間自身にとっても教訓となるだろう」と語っている。
Proceedings of the National Academy of Sciences
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