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農・食・オーガニック

ビル・ゲイツMS会長が飢餓解決のための国際アクションを提案!

マイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏が14日、米アイオワ州で開催された世界食糧賞のシンポジウムで、途上国政府、先進国、研究者、農業グループ、NGOなどに対し、貧困にあえぐ何百万という農家の生産を向上させ収入を増やすことで、自立的に飢餓と貧困から抜け出すことをサポートする国際アクションの実施を呼びかけた。ビル・ゲイツ氏は現在、マイクロソフトの経営の第一線から退き、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団の共同議長として活躍中。自らの財団からも120万ドルの出資を行うこと発表した。国連食糧農業機関(FAO)も、経済危機の影響が世界の食糧危機に拍車をかけ、09年の推計で世界の飢餓人口が前年より1億人増えて10億2000万人になるだろうとする報告書を発表。悪化する世界の飢餓に警鐘を鳴らしたばかりだ。

これまで、先進諸国の援助よって途上国において様々な農業援助が行われてきた。しかし、農業の生産性ばかりを重視し、自然環境や持続可能性を二の次にした援助が実施されることが多く、そういう生産性重視の援助に対して否定的な見方をする人々には、統一したプログラムを提供することが難しかった。それに対してゲイツ氏は「生産性と持続可能性のどちらかを重視するやり方ではなく、その両方を満たす道を模索しよう」と呼びかける。

そうした状況を生みだした背景に「緑の革命」の存在がある。そのおかげで、60年代から80年代にかけて貧困にあえぐアジアやラテンアメリカの農業生産は飛躍的に高まった。その一方、肥料や農薬を多投することによって農地を疲弊させ、近代的な農業が普及したために農村の貧富の差が拡大したと批判の対象となった。こうした失敗を繰り返すことなく、新たなる「緑の革命」を起こすことが必要だと同氏は強調。「地域の環境に根ざした小規模な農家を中心として、経済的にも、環境的にも持続可能なものであるべきだ」と訴えた。

彼の財団が出資する120億円は、アフリカにおいて土地を豊かにしたり、栄養失調を改善する品種の栽培を教える農業教育、農業技術の支援や自立した農業政策をつくる専門家のネットワークづくりなどに利用される。また、ラジオや携帯電話を有効活用した農業情報提供のネットワークづくり、インドでは女性たち自身が水資源の有効活用を学び、生活の質の向上を目指す事業へと出資される。

「世界から飢餓と貧困を取り除くためには、最も貧しく、最も弱い農家たちが自分たちの農業生産を増やし、それを市場で販売する力を持つことが一番の解決策だ」と語るゲイツ氏。世界のパソコンをウインドウズ一色に変えたその力で、どのように世界から貧困を解消する運動を活性化していくのか。彼と彼の財団の今後の活動に注目したい。

文:上岡 裕

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