「コペンハーゲン合意」の承認に終わったCOP15

コペンハーゲンの風力発電施設
19日、コペンハーゲンで行われていた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が終了した。この会議の主な目的は2012年で役割を終える京都議定書後(ポスト京都)の国際的な温暖化防止の枠組みを決めること。この会議のためにオバマ米大統領など主要国の首脳や政府担当者、NGOがコペンハーゲンに集結。日本政府も2020年に90年比25%削減という野心的な目標を打ち出し、国際的なリーダーシップを握ろうと虎視眈々と会議に参加した。
日本は京都議定書で2008年〜12年までの間で90年比マイナス6%を約束した。6%から25%へのステップアップは国際的にもかなり突出しており、そんな大目標にチャレンジするという強い思いの現れか、国内でも17日、「チーム・マイナス6%」から「チャレンジ25」に国民運動を切りかえる環境大臣の署名入りのメールニュースが配布されている。
25%減という数値目標は世界の科学者が集まったIPCCの報告を受けたものだ。産業革命前とくらべ、気温の上昇を2度以内に抑えないと世界各地に異常気象が頻発する。IPCCでは世界の気温上昇を2度未満に抑えるため、先進国は2020年までに25〜40%のCO2の削減が必要だと報告した。そうした科学的な要請を受け、民主党政権はこの数値目標を国際的に明らかにしてきた。
しかし、25%削減を達成するには、莫大な対策費用がかかる。電力会社や製鉄会社のように大量にCO2を排出することで成り立つ大企業にとっては莫大なコストが生じる。また、日本企業だけが目標達成に向けてがんばったとしても、他国の企業に目標が課せられなければ公平な競争はできない。日本から海外へと脱出する企業が増え、グローバルな削減につながらず、失業者が増加する結果にもつながると経済団体が反発した。「環境」と「経済」の両輪をグローバルに判断し、いかに公平な解決策をもたらすかを模索するのが今回のCOP15の課題でもあったはずだ。
だが、日本政府の思い通りに議論は進まなかった。経済危機の渦中で積極的な数値目標を提示できない先進国と、自国の経済発展を阻害する数値目標を課せられるのを避けたい途上国との間の溝は深く、結局は法的な拘束力を持つ結論を導き出すことはできなかった。その結果、2013年以降の地球温暖化対策の方向性を示す「コペンハーゲン合意」を承認するだけに止まり、具体的な対策の多くは先送りとなった。
温暖化による時限爆弾はいつ爆発するかわからない。私たちの小さなエゴをぶつからせている間にそのタイムリミットは確実に迫っている。世界各国が利害を乗りこえ、子どもたちの未来のためのひとつとなることは本当にできるのか...。産業革命以降のパラダイムの大転換が必要となる厳しい闘いはまだまだ始まったばかりなのだ。
文:上岡 裕
TOP» EOLニュース» 地球温暖化・気候変動»
EOLが選んだ注目のニュースです
ボランティアニュースライター募集中です
-
イオルインターナショナル普通の人の僕らができること世界に届けよう!希望の光【イオルインターナショナル】ウィッキーさんの国際貢献DEイングリッシュ@天王洲 JALビルJカレッジ【9月14日開催】 ご支援宜しくお願いします チャンドラ氏が、エコピープルに登場!
-
里山保全再生ネットワーク日本の里山応援団!週末マーマーズ倶楽部ピザ窯作り、その2 - 里山フォトブログ 週末マーマーズ倶楽部ピザ窯作り、その1 - 里山フォトブログ そば、千葉市の在来種「野呂在来」の播種8月28日 - 里山ネット新聞
-
おひさまスタイルハッピーなライフスタイルに出会えるブログマガジン檜原村報告:祝っていこ~ ローフードランチ♪:ほほえんで いこ〜 ♪ 祝島 3 ー棚田ー:ほほえんで いこ〜 ♪










コメントする