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生物多様性・生態系森林保全・再生

『アバター』の世界が現実に アマゾンで巨大ダム計画が進行中

ブラジル・アマゾンの熱帯雨林に建設を計画しているベロモンチ・ダムの発注入札が4月20日に行われ、電力公社エレクトロブラスとブラジルの建設企業9社からなる企業連合が契約を勝ち取った。完成すれば、貴重な動植物が生息するアマゾン流域500平方キロメートルがダムの底に沈むことになる。

同ダム建設は30年以上にわたり、反対運動や訴訟運動が行われてきた。だが、ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ大統領は「ブラジルは開発する権利があり、ダムはクリーンなエネルギーと経済成長を生むことになる」と主張する。

これにグリーンピースをはじめとする環境保護団体や原住民グループは強く反発。今後は過激な行動に出ることも示唆している。90年代には歌手のスティングが反対運動に参加。最近では、映画『アバター』のジェームズ・キャメロン監督と同映画に出演したシガニー・ウィーバーも現地で反対運動に参加した。

ベロモンチ・ダムはサッカーのワールドカップがブラジルで開催される予定の2014年までにブラジルの6%の電力を供給する予定。しかし、世界で3番目の規模になる予定の巨大ダムは、世界で一番効率の悪いダムになるかもしれない。乾季には、出力1万1000メガワットのうちの1/10のしか発電できないためだ。

ダム工事に伴い、ダムの給水源となるシングー川流域に住む原住民9種族を含む2~4万人が移住させることになるという。さらに、ダムのために水が流れなくなるシングー川の支流に住む人々は、水も魚も交通機関も奪われることになる。『アバター』で描かれている、人間と惑星パンドラの先住民ナヴィ族の戦いは、今現実に、アマゾンの熱帯雨林で起きている。

文:加藤 聡 翻訳サポート:中野 よしえ

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