第1回 森の日
デンマークの人々にとって、森はとても身近な存在です。山がなくまっ平らなデンマークですが(一番高いところで標高173m!)、森はあちこちに点在しています。人々は、週末だけでなく普段からよく森と親しんでいるようです。とくに夏場は日が長いこともあり、私たちもお弁当を持ってハイキングやサイクリングをしたり、夕食を終えた後、森へ散歩に出かけたりしています。
デンマークには、年に一度『森の日』があり、今年は5月7日の日曜日でした。この日は全国各地で森に親しむイベントが行われましたが、息子の通う「森の幼稚園」も、オープンハウスを開催。太陽がさんさんと降り注ぐ中、子供たちや両親、祖父母、そして普段からサポートしてくれている近隣住民の人たちと共に半日を森で過ごしました。

美しい新緑を背景に、家族や地域の人たちと
息子の通う森の幼稚園『Den Blå Anemone(青いアネモネの意)』は、ほとんどの幼稚園が公立であるデンマークでは珍しく私立です。私たちの住む地域では過疎化の影響で子供の数が減り、昨年、小学校と幼稚園が閉鎖に追い込まれてしまいました。しかし、地元を愛する住民たちが地域に活気を取り戻そうと一念発起。森の幼稚園を自分たちで作ってしまったのです。昨年10月にオープン当初、園児は12人でしたが、今では倍の24人に増え、3人の先生と1人のヘルパーが子供たちの面倒を見ています。250人を超える地元住民がサポーターとして年会費を支払い、そのお金が森の幼稚園の運営費に当てられています。

青いアネモネ。
子供たちは晴れの日も雨の日も雪の日も、一年中森で過ごします。森には大きなインディアンティピーがひとつと、トイレと小さなキッチンがあるのみ。既製のおもちゃなどは一切なく、森そのものが広大な遊び場なのです。木に登ったり、木の枝や木の実、石ころを集めて何かを作ったり、様々な植物や昆虫、小動物を観察したり…子供たちは朝9時から午後3時まで、無限の想像力を働かせて遊び続けます。

森で遊ぶ子供たち その1
