08/7/14

ドイツ3大ニュース!

4月12日(土)


今日は3つのニュースを報告。
その1。緑の党の顔であった、元外務大臣ヨシュカ・フィッシャーが60歳の誕生日を迎えました。彼の経歴などは、以下のウィキペディアなどのサイトで見てみてくださいね。面白いですから。
彼は68年世代といわれる強烈な時代背景を生き抜き、その時代から誕生した個性です(左翼のタクシーの運転手から、州のスニーカー大臣、そして連邦の外務相、副首相)。ドイツの環境保護シーンにとってみては、彼の良いところ、悪しきところ、いろいろ評価はありますが、彼抜きでドイツの環境保護は語れないのも事実です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%AB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC


私個人的には、彼個人の政治家としての功績や能力についてはそれほど評価していませんが(限りなくポピュリズムに近いので)、伝説となった連邦議会での発言:
『Mit Verlaub, Herr Praesident, Sie sind ein Arschloch!:発言のお許しを得まして、議長閣下、あなたはケツの穴だ!』
という語録を新聞などで見かける度に、この時代にドイツで青春時代を過ごさなかったことに対して、そしてスニーカーにパンタロンで連邦議会を傍聴した若者たちの熱気を肌で感じなかったことに対して(そして自分もその一員であった可能性がなかったことに対して)、非常に寂しい気持ちになるのです・・・まあ、仕方がありませんね。私はまだ30代ですから。

その2。フライブルク市は昨日、新たに『交通発展計画2020』を発表しました。1970年に『総合交通計画』が策定されて以来、ほぼ10年毎に更新されてきた交通のマスタープランの最新版です。フライブルク市の先進的な環境保護政策は、全体を見通し、かつ実行力のある『エネルギー供給コンセプト』とこの『総合交通計画』、そして『都市地利用計画』の3本によって担われてきたといっても過言ではないでしょう。
世界に先駆けた1972年からの市内中心部の歩行者天国化、衰退の道を歩んでいたトラムの拡張計画、自転車道のマスタープランと、現在のドイツではお馴染みとなった交通政策の元祖ともいえる計画書の最新版です。行政改革で新たな体制となった行政の「緑地・土木局」は、局内に『歩行者交通全権委員(Fussverkehrsbeauftragte)』を設置しています。すでに高い割合となった自転車交通、公共交通での移動をより改善するとともに、減少傾向である歩行者交通をより推進しようというのが当面のフライブルク市の課題です。
2020年までに実行されるべきフライブルク市の交通政策のすべてが、この計画書を紐解くことで先取りできます。もし、日本でこの『交通発展計画2020』に関して興味のある方は、分析やサマリーなどを有料で発行しますので、ご連絡下さいね。
http://www.freiburg.de/servlet/PB/menu/1146894_pcontent/index.html

その3、最後のニュースです。明日の4月13日から丁度100年前にエミール・ゲット(Emil Goett)が没しました。彼はフライブルク市に在住し、活躍した(しなかった?)詩人、哲学者、劇作家、そして失敗ばかりするエコ農家であり、後年の68年世代が行ったようなヒッピースタイルを貫いた祖先ともいえる存在です。現在のフライブルク市には彼の名を冠した通りや学校があり、その面影を残しています。

世界的には全く有名ではない彼をここであえて紹介したのは、彼の生き様が(後世に影響を与えていないのは明白ですが)、現代の環境保護者の原点とも見なせるからであり、同時に格言家としての彼の格言をここで紹介したかったからでもあります:
『Nicht Glueck haben, Glueckes Wert sein!:幸せを所有する(求める)のではなく、幸せな存在でありなさい!』
自らの手を汚して土地を耕し、家畜の尊厳を大切にするがために農業に失敗した彼らしい格言です。欲望に弱いという恥ずかしい性質を抱える私が(私だけ?)、いつも忘れない戒めの言葉です。
http://www.zitate-welt.de/zitate/autor.php?autor=Emil+G%F6tt&id=411

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村上 敦(むらかみ あつし)

1971年生まれ。岐阜高専土木工学課を卒業後、ゼネコンに入社。東京湾埋立工事 などにおいての環境破壊の惨状に疑問を感じ、ドイツ・フライブルクへ留学。フライブルク大学独文科に在籍しつつ、ドイツの環境政治・行政を独学。...全文へ