6月7日(土)
ドイツ連邦議会は気候保護パッケージと呼ばれる大型の気候保護対策を可決しました。2020年までにCO2排出量で4割削減を目指すための、数限りない法案の改正、いくつかの重要な新法律の施行、そして助成・研究措置などへの財源がおおよそ出揃いました。ドイツは、この気候保護パッケージを世界最大の気候保護対策と自賛しています。
このパッケージを要約するならば「気候保護対策をエネルギー供給政策の最も重要な柱と位置づけ、持続可能なエネルギー供給社会(ソーラー社会)への変換への起爆剤」となります。数多くの法改正、および助成などで目指される戦略的なドイツの目標を並べてみましょう。
2020年までに:
・再生可能エネルギーからの発電割合を現在の12%から25~30%に倍増。
・分散型・高効率のコージェネ発電の割合を現在の12%から25%に倍増。
つまり、2020年にはドイツの電力の半分以上は環境に優しい分散型発電に生まれ変わります。それにともない自然エネルギーの分野では、
・雇用数が現在の23万人から倍増し40万人を超え、現在では2兆円産業となった自然エネ産業も倍増以上に成長。一大輸出産業へと変換。
さらに、熱の分野では:
・自然エネルギーによる暖房・給湯が、現在の6%から12%へと倍増。
・新築物件では3年毎に30%の省エネ性能へ向上。
・持続可能でエコバランスを配慮したバイオマス燃料の割合は、現在の5%から20%へと急増。
と資源産出国向けではなく、地域において「お金」が循環し、地域で手工業者、農業従事者の役割が活性化します。
さらに交通分野では、
・マイカーの車両税を排気量ではなく、CO2排出量に変更し、
・アウトバーンの貨物車両の通行料金制度も、CO2排出量+排ガスクリーン度に変更し、
・航空事業も10%の削減義務を設けた排出量取引へ算入。
などなど、数多くの取り組みが続きます。
ご興味のある方のために、レポートのレジュメを準備しています。よろしければ、ダウンロード下さいね。日本のように気候保護とエネルギー供給を分けて考えると、何もかもうまくいきませんし、産業の柱にはなりえません。日本政府も、出遅れないうちにこうした新しい産業育成戦略を練らなければなりませんよね。
