ドイツでのバイオディーゼル問題
4月21日(月)
以前に、ドイツでバイオエタノールのさらなる割合を増加させる際に問題が発生したことをお伝えしました。バイオ燃料推進を図っている連邦環境省、および環境大臣ガブリエルにとっては頭の痛い問題です。
3百万台の車に問題が発生するとして、バイオエタノール割合増加の中止というニュースが市民の頭から消え去っていないこの時点で、今回はバイオディーゼルの割合増加にも問題があるという報告がTÜVから発せられました。TÜVについての詳しくは、複雑な背景があるのでここでは説明しませんが、技術的な検査や規格というテーマにおいてドイツでは非常に大きな権威を持つステークホルダーです。その機関が、ドイツで販売されている現状の軽油(バイオディーゼルの割合が5%で、B5と呼ばれる)を環境省のプラン通り2009年からB7(7%割合)に増加させると、かなり大量の車に問題が発生するというのです。さらに、問題となっているのは、この指摘はすでに昨年の8月に環境大臣の机に報告書として提出されていることです。
今のところ環境大臣、および環境省の立場は、専門家鑑定の結果よりB7では問題が発生しないとし、予定通りB7は導入されることとなっていますが、この先もバイオ燃料に関してはいろいろな問題、議論が繰り広げられそうです。
私はバイオディーゼル、バイオエタノールが自動車や内燃機関にどのような障害をもたらすのかについては、詳しくありません。しかし、最近の穀物価格の高騰という背景もあって、「バイオマスに頼らないで、まずは、燃料の消費量を下げる努力や枠組み作りを行うべきだ」という主張は、ますます説得力が増していることだけは事実なようです。
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むらかみ あつし
ドイツ在住の日本人環境コンサルタント。理系出身
日本でゼネコン勤務を経て、環境問題を意識し、ドイツ・フライブルクへ留学
フライブルク地方市役所・建設局に勤務の後、フリーライターとしてドイツの環境施策を日本に紹介
南ドイツの自治体や環境関連の専門家、研究所、NPOなどとのネットワークも厚い
2002年からは、記事やコラム、本の執筆、環境視察のコーディネート、環境関連の調査・報告書の作成、通訳・翻訳、講演活動を続ける
専門分野:
1.環境に配慮した自治体の土地利用計画、交通計画、住宅地開発計画
2.自治体レベルのエネルギー政策、気候温暖化対策
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