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EUのエコデザイン規制のアレコレ

9月15日(火)

EU政令によって、一般照明における白熱電球の販売規制が9月1日からはじまっています。
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2636880/4520669

2012年までにすべての一般照明用の白熱電球の販売を禁止するための段階的な措置で、これは温室効果ガス削減のための一連のエコデザイン政令群の一環です。
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/legis/24001/02400104.pdf

そこで、今回はEUで規制されることになるエコデザインのアレコレをQA方式でレポートしてみたいと思います。少しふざけていますので、表現については気にしないでくださいね:

Q: 白熱電球が販売禁止になるとのことですが、冷蔵庫の電球を余分に買っておいたほうがよいでしょうか?
A: いいえ、買い漁る必要はありません。冷蔵庫は暗いぐらいが丁度良いので、切れたまま放置してください・・・どうしても冷蔵庫の明かりが必要な人のためには、EU政令の適用は一般照明用なので、そうした電気機器に組み込まれた豆電球、白熱電球などは、対象ではないことを指摘しておきましょう。

Q: ハムスターを飼っているのですが、冬は白熱電球がないと凍えてしまいます。
A: 残念ながら、一般的な白熱電球を暖房代わりにしている方であれば、今のうちに在庫を買い漁っていただくことになります。しかし、白熱電球を使うよりも、サーモスタットのついたハムスター飼育用のヒーターなんかはいかがでしょうか?

と書き出しましたが、あまりにくだらないので、ここまでにしておきますね。その他、今後予想されているエコデザイン規制は次のようなものがあります。

テレビ: 日本のトップランナー制度を真似することになりました。2010年8月から、現在のテレビの平均的な電力消費量(画面の大きさに応じて)を超える電力浪費型の製品の販売は禁止されます。つまり平均値の下半分の切り捨てです。さらに、その基準値は2012年にさらに20%厳格になります。

冷蔵庫・冷凍庫: 2010年7月から、冷蔵・冷凍庫の電力消費量は、現在の白物家電用の省エネ性能表示(燃費表示)のA~Gランクまでは消え、A+とA++のみの販売だけが許されるようになります。2012年、2014年にも、さらにこの基準は厳しくなるため、2012年に販売される冷蔵・冷凍庫の燃費平均値は、現在の平均よりも20%は上昇すると見込まれています。

アダプター: 小型電化製品(携帯、パソコン、任天堂DSなど)は、通常の家庭用電力である200Vを必要としませんし、交流ではなく、直流の電気が必要です。そのため、アダプターで電流と電圧を調整しているのですが、これが暖かくなる、もしくは熱くなることにお気づきの方はいますか? それがロスです。2010年4月から段階的に、こうしたアダプターのロスについて、最終的には2020年までに現状の3分の1に減らしたもの以外は販売できないように規制されてゆきます。

スタンバイモード: 2010年7月から家庭用・事務所用の電気機器のスタンバイモードに規制が入ります。最初は、スタンバイモードの消費電力(待機消費電力)が2W以下、2013年には0.5W以下となります。

その他にも、エアコンなどのヒートポンプ機器や洗濯機、給湯器、コンピューターなど、続々といわゆる燃費規制が入るようになってきます。お気づきの方もおられるでしょうが、こうした商品の低燃費性能の推進政策や商品開発技術の分野では、日本は世界最先端を走っています。EUももちろん、日本の政策をにらんでこうした規制を制定しているわけです。

公害の時代後が象徴的であったように、先進工業国においては、こうした規制は厳しい国のほうが、短期的には制定されるときには対応する業界は大変ですが、中期的にはその国のメーカーや経済立地を強化するという事実があります。私はこれをまさにグリーン・ニューディール経済の一大分野である省エネの世界であり、規制強化を乗り越えたつわものが中期的な勝者になる世界です。EUと日本とのこうした競争は、ますます見物になってゆくことでしょう。

環境ジャーナリスト 村上 敦
http://murakamiatsushi.de/

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村上 敦
村上 敦
むらかみ あつし

ドイツ在住の日本人環境コンサルタント。理系出身
日本でゼネコン勤務を経て、環境問題を意識し、ドイツ・フライブルクへ留学
フライブルク地方市役所・建設局に勤務の後、フリーライターとしてドイツの環境施策を日本に紹介
南ドイツの自治体や環境関連の専門家、研究所、NPOなどとのネットワークも厚い

2002年からは、記事やコラム、本の執筆、環境視察のコーディネート、環境関連の調査・報告書の作成、通訳・翻訳、講演活動を続ける

専門分野:
1.環境に配慮した自治体の土地利用計画、交通計画、住宅地開発計画
2.自治体レベルのエネルギー政策、気候温暖化対策

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