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日本に一ヶ月滞在して

10月末から11月末にかけて、日本に一ヶ月滞在していました。合計25回を超える講演活動をこなしてきたわけですが、その合間に面白い本をいくつか読むことができました。

まずは、それらを紹介して今回のブログをはじめましょう。

まず最も感嘆した本に森みわさん著の『世界基準の「いい家」を建てる(PHP出版)』があります。私も素人ながら、ドイツのパッシブハウスに関連する本を書いてきましたが、こちらはそれとは比較にならない仕上がりの良さです。これまで、常々、ドイツの新しい省エネ住宅の性能や考え方について、自分なりに苦労して日本の方々にお伝えしてきましたが、今後は、「この本を読め!」の一言で済みそうで、何より自分が喜んでいます:


そして私の知人でもある方々が編集・執筆した『子どもが道草できるまちづくり(学芸出版社)』も、好著でした。私はフライブルク市のヴォーバン住宅地で実現している「カーポートフリー・コンセプト」を日本に普及するべく活動をしていますが、その根本的な思想は、「ソーシャル・エコロジー」というものです。「道」とは人類が誕生してからモータリゼーションが興るまでの数千年、いや数万年間、常に社会福祉的機能を併せ持った公共のスペースでした。それが、たった10年間で破壊され、車が通行するだけの場所へと変貌しています。このポイントにおいて、本書は、多様な情報と提言を提供してくれています:

そして、友人から聞き知ってこの先、読んでみたい本No.1が『$20 per Gallon』です。アメリカで現在、ガソリンは1ガロン4ドルほどですが、それが6ドルになると、8ドルになると、そして10ドルを超え20ドルになると何が起きるのか?そんな近未来の社会をシュミレーションした著作で、私は自分勝手に『人類が消えた世界(早川書房)』のようなスタイルを妄想しています。アメリカのジャーナリズムの良いところは、ここに(のみ?)ありという感じですね。

残念ながら未だに英語の原語バージョンしかないので、英語のそれほど得意でない私は、日本語か、ドイツ語に翻訳されてから読みたいと思います:
http://www.amazon.co.jp/20-Per-Gallon-Inevitable-Gasoline/dp/0446549541/ref=sr_1_4?ie=UTF8&s=english-books&qid=1259494455&sr=1-4
とまあ、私の好みの話でくだらないとお思いの方に、日本には届けられなかった大きなニュースを提供しましょう。


11月の下旬、ドイツを大きく沸かせたニュースです。カタールにおいて、ドイツ鉄道(国営)が2.2兆円の巨大プロジェクトのパートナーになりました。ドーハーを中心に車交通の渋滞問題が生じ、この先の原油生産にも陰りが見え始めている、あるいは予想されるためか、かの石油大国のカタールでも、公共交通としての巨大鉄道プロジェクトを始動するそうです。

時速350キロのドイツ式新幹線(ICE)軌道を180キロメートル延長で敷設し、首都ドーハーの近郊を近距離鉄道網で結ぶプロジェクト、これは2012年~2016年には完成する見通しで、170億ユーロ(約2.2兆円)という巨額がプロジェクト費用として計上されているとのことです。

最近、産油国でも、Beyond Petroleumを見越しての活発な投資や活動、政策が見られていますが、カタールでも金融や技術大国のための知的資産の収集、そしてその他の環境技術への投資が加速しているようですね。

そうそう、この「石油を超えて=Beyond Petroleum」は、現在、ドイツのBP社のイメージ社名(以前はBritisch Petroleum)として浸透しています。

なかなか面白くなってきた今日この頃ですが、皆さんの頭の中は、すでにBeyond Petroleum していますか? この思考、早く始めないと手遅れになりますよ。

環境ジャーナリスト 村上 敦
http://murakamiatsushi.de/

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環境先進国ドイツから最新のエコ情報を発信!

村上 敦
村上 敦
むらかみ あつし

ドイツ在住の日本人環境コンサルタント。理系出身
日本でゼネコン勤務を経て、環境問題を意識し、ドイツ・フライブルクへ留学
フライブルク地方市役所・建設局に勤務の後、フリーライターとしてドイツの環境施策を日本に紹介
南ドイツの自治体や環境関連の専門家、研究所、NPOなどとのネットワークも厚い

2002年からは、記事やコラム、本の執筆、環境視察のコーディネート、環境関連の調査・報告書の作成、通訳・翻訳、講演活動を続ける

専門分野:
1.環境に配慮した自治体の土地利用計画、交通計画、住宅地開発計画
2.自治体レベルのエネルギー政策、気候温暖化対策

http://www.murakamiatsushi.net

オフィシャルサイト

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フライブルクから地球環境を考える
〜村上 敦のエコ・エッセイ〜

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〜「フィードインタリフ思想」が
経済を活性化する〜

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~豊かな暮らしと子供たちの
世代のための低炭素住宅~

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