木を見つめてみよう
秋の終わりから冬の初めにかけて吹く風を「木枯(こが)らし」と呼びます。その名の通り、この木枯らしは樹木から葉っぱを吹きとばしてしまいます。そうして丸はだかになってしまった木の姿はちょっぴりさびしそうですね。でも、こうして寒い季節や暑い季節を乗り切って、樹木たちは何十年、何百年という長い年月を生きていくんですね。そんな身近な生き物、木のしくみについて見てみましょう。
植物の体を支えている茎。この茎の中には、水分の通り道である導管(どうかん)と、栄養の通り道である師管(しかん)が走っています。木も草も、この構造は基本的に同じです。違うのは「木部」という硬い部分があるかないか。この木部は辺材と心材に分かれ、外側の辺材の部分は生きていて、根から吸い上げられた水を木全体に運ぶびます。これに対して、内側の心材の部分はすでに死んで硬くなっています。この木部が家を作る時などの木材になるのです。
木の根には2つの働きがあるといわれます。その1つは、土の中から栄養分や水を吸収すること。そしてもうひとつは、大地にしっかりと根をはって太い幹を支えることです。たとえば、高さ18mになったカシの木の重さは10トンを超えます。この木を支えるために、地下に伸びた巨大な根は2,500トンもの量の土をかかえるのです。でも、根はあまり地中深くなると呼吸ができなくなってしまうため、1m以上下へ伸びることはあまりありません。そのために根は横に広がり、木の高さの1〜1.5倍にも伸びているのです。
なぜ、木や草の花には色鮮やかなものが多いのでしょう? それは、きれいな花びらと蜜(みつ)でミツバチなどの虫を誘うためです。虫たちが花の蜜を吸うと、虫の体に花粉がついて、他の花へと運ばれていくわけです。そして、花粉を受けとった花は新しい生命となるタネを育てます。ただし、花粉症を引き起こすスギなどの花の場合は、虫の代わりに、風に花粉を運んでもらうため、あんなにたくさんの花粉をばらまいているのです。