|
日本の巨木めぐり
日本は古くから木や森を大切にしてきた国。とくにその地域を代表する大きな木は、神様や精霊(せいれい)が宿るとして、多くの信仰を集めてきました。今でも元気に生き続けるそんな巨木(きょぼく)を目の前にすると、そのスケールの大きさに思わず息をのんでしまいます。今週は、全国各地に残された巨木たちを訪ねてみましょう。

石を割るほどの力持ち、盛岡の石割桜(岩手県)
岩手県盛岡市にある地方裁判所。この裁判所の前庭には全国的に有名な「石割桜」が生えています。これは樹齢(じゅれい)350年というヒガンザクラ。樹高11mを超えるというこの巨大サクラは、何と、幅7.5m、高さ1.8mもある大きな石を、まっぷたつに割って生えています。その割れ目の中で、板のようになっている幹が太くなっているようすは、まさにみごとな生命力。今でも4月下旬になると、その枝にみごとな花をつけ、多くの人の心をなごませています。
お母さんのたのみ神、法量の大イチョウ(青森県)
日本にあるイチョウでは最大規模の青森県・法量の大イチョウ。その高さは38m、幹の周囲は12m、樹齢は800年以上におよび、この地にあった善正寺というお寺の完成を記念して、平安時代に植えられたと伝えられています。この木には、乳と呼ばれる気根がたくさんたれ下がりとてもにぎやか。その乳のおかげで、赤ちゃんを産んだばかりのお母さんたちが、おっぱいがよく出ますようにと、このイチョウのもとを訪れたということです。
子どもたちを見つめ続ける大ケヤキ(山形県)
日本最大のケヤキの木は小学校の校庭にあります。その学校とは山形県にある東根小学校。この木の幹はとても太く、根の周囲で何と24m。そのため、幹のまん中にはポッカリと空洞ができてしまいました。そのスペースは畳2枚分もあり、そこで暮らしていた人もいたとか。こんなお年寄りの木も、数年前、地上に出てしまった根を埋めたことですっかり元気に。でも、そのおかげで枝や葉が重くなり、大枝が折れる事故が起きてしまいました。生命ってホントに不思議ですね。
1本の木だけで森みたい、蒲生のクス(鹿児島県)
鹿児島県蒲生町の八幡神社には、高さ30m、根の周囲34m、幹の周囲24mという巨大なクスノキがそびえ立っています。このクスは日本最大といわれ、国の特別天然記念物。四方八方に枝を広げ、たくさんの葉をつけた姿は、それだけでまるで小さな森のようです。この八幡神社が建てられたのが1123年。その当時、すでにこのクスが神木(しんぼく)であったことが伝えられており、その樹齢は千数百年といわれています。
|