自然観察の達人になろう 見つめてみよう、クモの世界 |
どうやってえものをつかまえるの?
クモにはとても強力な武器があります。それは、上あごについている鋭いキバとそのキバから出る毒液です。この毒液を注射されると、巣にかかったハチやガ、バッタなどのえものは、全身がまひしてたちまち動けなくなります。クモは消化液でもあるこの毒液を少しずつ注射しながら体の中をとかしてしまい、その汁を吸うというわけ。ただし、虫にとってはおそろしい毒ですが、ごく一部の毒グモを除いて人間には害はありません。
集団生活をする子グモたち
秋になると、多くのクモが産卵の時期をむかえます。でも、子グモの誕生の時期は、種類によってまちまち。秋にふ化して仲間と寄りそいながら冬を越すものもいれば、卵を包むじょうぶなふくろの中で春を待つものもいます。誕生してしばらくは子グモだけで集団生活を行うものが多く、中には、母親の背中に乗って一緒に過ごすコモリグモのような種類もいます。小さくて弱い生まれたばかりの子グモは、お互い協力しながら生活するのです。
羽がないのに空を飛ぶ!?
クモには、昆虫が持っているような羽がありません。でも、糸を利用して空を飛ぶことがあります。夏をむかえるころ、集団生活を終えたコモリグモやジョロウグモなど多くの子グモたちは、おしりから細い糸を出して風にただよわせ、その糸にぶら下がって四方八方へ飛び、新しい住みかを求めて移動するのです。行き先はまったくの風まかせ。そこで独立した生活を始めます。おだやかな風のある天気の良い日が空中旅行日より。子グモだけでなく、体の小さな親グモも空中飛行をすることがあります。

| クモは生きた農薬?!
たとえば、水田などに住むクモは、巣をはらずにえものを探しまわるものが多く、害虫退治にひと役かっています。中には、空中飛行をして周辺の畑に飛んでいき、野菜を食べる害虫を退治するクモもいます。でも、農薬がたくさん使われるようになると、農薬に弱いクモが死に、逆に農薬に強い害虫が増えてしまうこともあるとか。そのほか、ゴキブリをつかまえるアシダカグモやハエをとらえるハエトリグモなど、かげで人間の役に立っているクモもいろいろいるのです。

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