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08/7/25

【奈良発】捨てられていた間伐材を使って箸作り

斧(よき)を使って削り出す。作業台も山から拾ってきた間伐材

斧(よき)を使って削り出す。作業台も山から拾ってきた間伐材

奈良県吉野郡黒滝村の岡崎裕二さんは、「緑の雇用」事業を利用してホテルマンから林業に転職し、森林組合で働いている。仕事の内容は、主に間伐。山林に入り、チェーンソーで木を伐るハードで危険な仕事だ。仕事をしている中でつねづね思うのが、捨て置かれる木材がモッタイナイなあ、ということ。二酸化炭素を吸収する健全な森林をつくるために間伐は必要なこと。そして、材価が低迷している今日、自腹を切り、赤字を出してまで間伐した木材を出荷することができないことは頭ではよく理解している。しかし、必要なこととはいえ、せっかく何代にもわたり育ててきた木を捨て置くのは忍びない。そこで、思いついたのが箸づくり。もともと吉野地方では間伐材を利用した割箸づくりが盛んな土地。岡崎さんは、使い捨ての割り箸ではなく、長く使え、使いやすい箸を作ってやろうと試行錯誤を繰り返した。枝打ちに使う斧(よき)を使い、檜や杉の間伐材から箸を削りだしていく。仕上げはナイフ。すべて手作りで一膳作るのに1時間ほどかかる。


最初は自分で使い、やがて友人たちにプレゼントすると、使いやすいと評判になった。今では「金色箸」というブランドでネット販売もはじめた。そして昨年、チームマイナス6%が行った「あなたのCO2削減アイデア募集!」の学校での取組部門に「箸作り教室~きこりの出張~」のアイデアを応募し、見事アイデア賞を受賞した。「今の生活の大部分は、捨てられているモノで、十分まかなえます。小さなことでも、自分で出来ることから始めるのが大切だと思います」と話す岡崎さん。若き“きこり”の心意気を感じて欲しい。

取材・文:岩崎 唱

写真)檜の間伐材から作った「金色箸」。荒削りだが、不思議と手に馴染む。