| 

3月30日、第4回目の「環の音楽」が横浜・山手ゲーテ座で開催された。今回のアーティストは安藤裕子さんとBE THE VOICE。そして、トークセッションでは京都議定書について語られた。
横浜、港の見える公園のすぐそばに山手ゲーテ座がある。金沢、東京、京都に続いて、環の音楽の会場として選ばれた場所。小高い丘の上、山手本通りに面したところに、西洋文化を紹介する場として存在する。明治時代、横浜在住外国人たちによって建設された劇場、ゲーテ座に名前をとっている。ホールのキャパシティは100名ほど。落ち着いていて、ゆったりとした時の流れを感じさせる。すぐ目の前でミニトークやアコースティックな演奏が繰り広げられると、一体感のある空間を生み出した。
まずライブの前にトーク・セッション。クリス智子さんをコーディネーターとし、鮎川ゆりかさん(WWFジャパン)、土居健太郎さん(環境省地球環境局)が京都議定書について語った。一般の人の感覚として、「京都議定書はどのようなものなのか」ということをわかりやすく伝えてくれた。鮎川さんはNGOの視点から、平均気温上昇の影響の深刻さや日本政府の政策の不十分さなどを語り、土居さんは政府の対応の難しさ、一般の人に伝えるための工夫などを語った。そのなかで、土居さんは一般の人に伝える手段として、音楽の力の効果を語り、環の音楽の意義を伝えた。
そして、安藤裕子さんとBE THE VOICEによるアコースティック演奏。安藤さんは、ピアノと歌。BE THE VOICEはギター、ベース、コンガと歌。どちらも、シンプルに純粋に音楽を楽しませてくれた。安藤さんの心の底から湧きでる声とふわふわと甘い空気のような声の入りまじる歌も、BE
THE VOICEの陽気で明るい太陽のような歌も、心地よく私たちを包み込んでくれた。安藤さんの「私たちは自分に甘くって、怠惰で、そのせいで空気を汚してしまっている。」という言葉や、「消費社会の中に暮らしている私たちだけど、流されて、でもそれが必要で、どうしていいかはわからない。」というBE
THE VOICEの言葉は、観客たちに考えるきっかけを与えただろう。
「当たり前のことをして、楽しく、幸せに暮らそうよ。音楽があって、自然とともにある暮らしを。」そんなことを伝えてくれるイベントだった。出演者はやわらかく伝え、お客さんも会場を出る時にはちょっとだけ変わっている。地域や場所、構成にもこだわった「環の音楽」は各地でそんな小さな波を広げている。
取材・文:岡本依子
  
|