カルチャー

2017年

7月

20日

#04 エコロジーソングス <久保田麻琴 / 時は近ずいて>

久保田麻琴 / まちぼうけ (1973)
久保田麻琴 / まちぼうけ (1973)

久保田麻琴のソロ第一作からの1曲。

全体的にフォーキーで暖かなアルバムであるが、この曲は特にドラッグの影響が強いと思われる。

アルバムにおいて久保田麻琴自身が作詞・作曲を担っている曲は他の曲に比べ、直接的である。

 

 

例えば「山田氏の場合」は明らかに3週間の収監体験に基づいているし、他の曲も「雲の上」「空の上」にやたらこだわるところなどは、ヒッピー気分そのままといった感じだ。

だが、この曲においてはまるで詞はジョン・レノン、曲はヴェルヴェッツのようだ。この例えから予想されるように非常に美しいドラッグソングである。

 

プラスティックのお城や、コンクリートの国という表現が、言うまでもなく現代文明のことであることを踏まえれば、単に自然の中に生きようじゃないかというメッセージソングではないかと思われるのだが、オリジナルの歌詞カードではコーラス部分のみ、段落が異なっている。

そして、よく見ると2つの段落では話者の視点も異なっている。つまり対話調になっているのだ。

サイケデリックに意味なんてと思われるだろうが、無理やり解釈するならば、発狂間近の三重苦の人間を意思を持ったドラッグが救うという内容である。

 

久保田麻琴は直接的な歌詞を書くことを考えれば、あとは言わずもがなだろう。

文 / 上岡 ケン

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#04 エコロジーソングス <久保田麻琴 / 時は近ずいて> (木, 20 7月 2017)
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#03 エコロジーソングス <DEVO / Planet Earth> (金, 23 6月 2017)
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#02 エコロジーソングス <Paul McCartney / Junk> (水, 14 6月 2017)
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#01 エコロジーソングス <The Beach Boys / Little Pad> (木, 08 6月 2017)
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2017年

6月

29日

<アースタロット>星はなんでも知っている

CC BY-SA 2.0 by Peter Hellberg
CC BY-SA 2.0 by Peter Hellberg

今回は、七夕も近いのでロマンチックに。

星が人間に与える影響について聞いてみました。

 

SNSでもたくさん星占いがシェアされていますから、

きっとみなさんもご自身の星回りについて

目にしていることと思います。

 

星は人間の人生を左右することができるのでしょうか?

 

そもそも、人間は星の影響を本当に受けている??

 

CC BY-NC-ND 2.0 by Boris Chimp 504
CC BY-NC-ND 2.0 by Boris Chimp 504

 

人間は、星の影響を受けているのか?

 

この世を総括している存在(宇宙? 神様?)に聞くと、

 

受けている、

と答えが返ってきます。

 

しかも、

星から影響を受けていることを人間は気に入っている、

と。

 

星の影響を受けている自己の性質を

自分の性格のようなものだと受け止め、

そこにプライドを持っている、

という感じです。

 

 

 

ー なぜ人は星の影響を受けているのか?

 

この宇宙において、星は良い仕事をしている、

人間に対して、必要な仕事をしている。

 

ー ?? 

その”仕事”とは何?

 

人間は生まれた時から星の影響を受けることにより、

生きる幅が良い意味で制限される、

とのこと。

 

「良い意味で生きる幅が制限される」??

 

最初は意味がわかりませんでした。

 

次の瞬間ピンときたのは、

星まわりにより各自の使命が与えられている、

という意味ではないかと。

 

星たちが、人それぞれの性質を作り上げる

と言っても良いのかもしれません。

 

宇宙の動きと一体化するべく(人間が動くように)

そうなっているようなのです。

 

宇宙の勝手な都合で、というわけではなく、

人間一人一人に、

魂の資質を十分に探求させ、

発揮させることができるように。

宇宙と人間、両方の

良い循環のためなのだそうですよ。

 

 

例えば、

占星術の仕事をされている私のお客様が

親切にも、よく私の星読みをしてくださるのですが、

 

私という人間の性質は、

一人でいることがとても好きなのだそうです。

しかし、同時に人と接することも大好きなのだとか。

 

どこにも属さず

一人でタロットリーディングをするなんて仕事は

まさにぴったりなわけで、

 

それは私の資質だと

自分としては感じているけれど、

 

星からそのよう(な人生をおくるよう)に

影響を与えられるエリアに

生まれてきたから。

しかも、母親も星の影響を受けて

その時期に私を産むことにした、

 

とも言えるわけですよね。

 

 

イメージとしては、

星からビバビバと密かにビームを当てられ、

ずーっと死ぬまで

星の影響で

新しいことをしたくなったり、

かと思えば体調を崩したり、

突然外国に行きたくなったり、

一人になりたくなったり、

するというようなことなのかな。

 

 

生まれ持ったもの、

という言葉をよく聞きますが、

それは、各自の、

それこそ生まれ持った魂の資質に合わせて、

星が、人間の人生の軌道のようなものをつくる

ということかと感じます。

 

 

美意識が強い人ならば、

フランスに行って

フラワーアレンジメントの勉強をするとか、

 

一人で孤独に修行をするような魂の人は、

結婚をしていたけれど、突然それが

自分らしくないことに気づいて離婚するとか、

 

そいういうことも、

知らないうちに星からギュイーンと光線を当てられ、

そのような気分が盛り上がっていって

そうなっているのかもしれません。

 

さらには、

これまた星からのビームを当てられた誰かが

彼らの今後の行き先案内人のような役割を

するために突然出てきたりして。

 

このようにして人の運命が絡み合って

うまい具合にこの世が廻っているならば、

たしかに”星は良い仕事をしている"

と言えるでしょう。

 

 

 

良い意味で生きる幅が制限される、

というのも、

逆に考えてみれば、

 

星からの影響がなければ

人間は軌道の軸すらなく、

どうしたらいいかわからないまま

右往左往してしまうのかもしれない。

 

自己の資質を探求することもままならず、

物足りない人生になってしまうかもしれません。

 

しかも、みんながめちゃくちゃに動き、

あるいは動くべきところでも動かず、

宇宙がこの世をうまくまとめることは

できなくなるでしょう。

 

宇宙の支配下による星の繊細な仕事によって、

人間が使命を全うできる軌道が

作られていくということではないでしょうか。

 

 

しかし、宇宙は、

星を使って人間の運命を決めてしまっているわけではない

と言います。

 

人間は自由に選択できる。

だから、しなくていい余計なことをしてしまって

失敗することもあるわけで…。

 

無理して考えすぎないで、

星ビームに照らされるままに生きていれば

楽なのかもしれないです。

 

そういうことですか?

と聞いてみたところ、

 

人間は星たちと

二人三脚でいくわけだから、

星とよくコミュニケーションしてね、

などと可愛い答えが返ってきました。

 

星がどのように自分を導こうとしているのか、

耳を? 

目を? 

直感を、澄まして感じていくと

星が作ってくれるキラキラの軌道に乗って

心地よく生きることができそうです。

 

 

星との関係に意識を向けると、

人は原始的な喜びを感じるのかもしれない。

 

『星はなんでも知っている』という

歌のタイトルを思い出しました。

 

人間も実はなんでも知っているのでしょう。

 

星との関係の中で、その記憶を辿っているのだ、きっと。

 

CC BY 2.0 by Nadine Heidrich
CC BY 2.0 by Nadine Heidrich
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2017年

6月

23日

#03 エコロジーソングス <DEVO / Planet Earth>

DEVO / Freedom of Choice (1980)
DEVO / Freedom of Choice (1980)

1980年にリリースされたFreedom of ChoiceはDEVOにとって重要な転換点となった。

政治的なポストパンクにポップ感覚を絶妙に加えたこのアルバムは大ヒットとなり、DEVOは一つ先のステップへと足を進めることとなる。

 

これまでも彼らの歌詞は皮肉の色が強かったが、今作においてはポップな曲調とのバランスを取ろうとしたのか、よりクリアな表現が多くなっている。

Planet Earthはアルバムの最後に収録されているが、直前までの曲とは違い、深刻な曲調で諦観しているかのような歌詞をリーダーのマークが若干声色を低くして歌っている。 

これが同じアルバムで「選択」の重要さを説いたバンドだろうか。

「喜びが痛みを伴う場所」と歌い始め、「ここが君の人生を生きる場所だ」と冷たく突き放す。

「人間は何も変わらないが、それでも生きていくしかない」というメッセージ。

 

そこにはもはや笑いなど無い。

彼らの掲げる退化論は、享楽的なお遊びではなく、現実に即したヒリつくような嘆きだった。

文 / 上岡 ケン

2017年

6月

14日

#02 エコロジーソングス <Paul McCartney / Junk>

Paul McCartney / McCartney (1970)
Paul McCartney / McCartney (1970)

ビートルズ解散直前にリリースされたポールのファーストアルバムからの1曲。

 

解散後ポールは「My Love」を皮切りに甘いラブソングの量産にひた走っていくことになるのだが、この曲はポールには比較的珍しい、物に対する親愛ソングともいうべきものだ。

ポール・マッカートニーといえば天才的メロディメイカーであったり、ジョン・レノンをも凌ぐ新しもの好きというイメージがままあるが、このファーストアルバム「マッカートニー」だけはそのイメージを投げ捨てているように聞こえる。

ビートルズが音を立てて壊れていく現実から逃避したかったゆえなのか、ポールの関心のベクトルは未来どころか過去へ向いていたのではないかというほど、あえてプロデュースを拒んだような宅録のガシャガシャした音がアルバムの大部分を占めている。

 

 

その中にひっそりと佇む美しい「Junk」という曲の歌詞にはある仕掛けが施されている。

 

"さよなら さよなら とショーウインドーの看板が言う

 どうして どうして と庭のガラクタが問いかける"

 

という訳と

 

"買ってください 買ってください とショーウインドーの看板が言う

 どうして どうして と庭のガラクタが問いかける"

 

という訳。("Buy"と"Bye"は発音がほぼ同じなので2つの解釈が存在するのだ)

 

リリース時にビートルズ脱退を宣言することを考えれば、ポールはビートルズ時代の思い出(ガラクタ)へ、ささやかな別れの意味を込めたのかもしれない。

しかしポールの作詞能力を思えば、「どうして買ってくださいなんて言うんだ。(どうせ捨てられるのに)」という大量消費社会への皮肉とも受け取れるように捻りを加えたのではないだろうか。

 

農場に引きこもってもなお、天才は天才だったのだ。

 

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2017年

6月

08日

#01 エコロジーソングス <The Beach Boys / Little Pad>

The Beach Boys / Smiley Smile (1967)
The Beach Boys / Smiley Smile (1967)

「ビーチボーイズと聞いて、何を思い浮かべますか」と聞かれたとき、

Surfin' USAでしょ」

と答える人はもう少数派になってしまった。

 

 

それほどペットサウンズでのブライアンの偉業が知れ渡ったということだ。だが、

「Little Padでしょ」

と答える人はもっと少ないだろう。

 

神々しいポップスを作っていた頃の作品とは違い、厭世時代のブライアンの作品は取っつきにくい音楽に、虚無的でプライベートな歌詞を持つものが多い。

この曲のメロディーは、美しい欠片の寄せ集めで出来てはいるが、その肝心の歌詞を要約すると

 

"ハワイに小さなおうちが欲しい"

 

と、これだけ。拡大路線まっしぐらな60年代のアメリカでこんな慎ましい望みを主張するブライアンの尋常ではない精神状態もさることながら、なおかつ、住居は小さくという省エネルギー志向も見逃せない。

 

文 / 上岡 ケン

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