被災地ハイチで太陽光発電が大活躍

*写真はイメージです。
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 地震で大打撃を受けたハイチ。それでもここには以前と変わらぬ太陽がサンサンと光を降り注いでいる。太陽光を利用した太陽光発電製品を販売する企業は、地震復興活動を通じて善意を示すだけでなくビジネスのチャンスをも得たようだ。

 

 何十もの企業が地震後に太陽光発電製品をハイチに寄付したが、太陽光発電を利用した電灯を製造するSol inc.,は1基約20万円する街灯を100基寄付し、セットアップが確実に行われるようにと、社員を地震の2日後にハイチに派遣した。

 太陽光利用のオーブンを製造するSun Ovens Internationalは個人用のオーブン200台(1台約3万円)と、1日に最大1,200人分の食事を作ることができる業務用オーブンを1台寄付した。

 

 太陽光発電の懐中電灯を製造するSun Night Solarはウェブ上で「1つ買ったら1つ寄付」キャンペーンを実施中。約3〜6千円の懐中電灯を購入すると、同タイプ1つを、ハイチだけでなく世界中の必要としている団体や個人に寄付することになる。

 

 注目したいのはこれらの寄付が大変な宣伝効果を上げていることだ。Sol inc.,は米陸軍からハイチ以外での救援活動でSol inc.,製街灯を利用できないか問い合わせを受けた。ほかにも個人やNPOから30〜40通の問い合せメールを受けているという。

 

 オーブンのSun Ovens Internationalの社長、ポール・ムンセン氏は、最近アリゾナ州でオーブンの実演講習を行ったが、集まった大勢の人達は同社のことをハイチでの支援活動で知ったという。

 

 先日アメリカのプリンストン大で帰国時の模様を報告したハイチ駐米大使は「街灯は確かに活躍している。それは街灯が太陽光発電だからだ」と伝えた。アメリカは、クリーン・エネルギーによるインフラ事業を中心としたハイチ復興活動に1,150億ドル提供すると先日宣言したばかりだ。

 

 災害時にこそ太陽光発電などの自然エネルギーによる地域ごとのインフラが効力を発揮する。地震が頻発する日本が、地震に弱い原子力発電に特化した政策を進めているのはいかがなものかと思ってしまう。

 

文:温野 まき 翻訳サポート:中野 よしえ

サイト

The New York Times,Green Inc.

URL: http://ow.ly/3xO5f

Sol inc.,

URL: http://www.solarlighting.com/

Sun Ovens International

URL: http://www.sunoven.com/

Sun Night Solar

URL: http://www.bogolight.com/

 

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