成功事例に学べ!~金融と再生可能エネルギー事業~

Photo by Charles Cook
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 CSR(企業の社会的責任)という言葉を聞いたことがあるだろうか。CSRには、企業自身による環境保全活動などが含まれているが、このような活動に高い関心を持つ企業に銀行などの金融機関が積極的に融資、つまり資金の貸出を行うことが経済性を伴った持続可能な環境活動につながるとして近年関心が高まっていた。例えば、廃棄物処理施設など環境保全にプラスの効果が期待される施設への設備投資に関する貸出金利の優遇、住宅用太陽光発電システムの導入や開発等に対する融資条件の優遇、あるいは低公害車の導入費用に対する融資など様々な案件がある。

 しかし、例えば風力・地熱発電などをはじめとした大規模な再生可能エネルギー事業への本格的な取り組みは今後の課題となっている。その理由の一つとして、日本における太陽光や風力、地熱などの再生可能エネルギーによる大規模発電事業の展開に関して依然不確実な部分が大きいことが考えられる。
 東日本大震災以降注目を集める再生可能エネルギー。その活用を経済活動に積極的かつ迅速に組み入れていくためには、日本を含む各国の成功事例やビジネスモデルの研究とその成果の更なる情報開示が重要になってくる。

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