エコプロダクツ大賞から見える、人類にとって大切な課題

中越パルプ工業での竹紙製造風景
中越パルプ工業での竹紙製造風景

今年も日本最大の環境展示会「エコプロダクツ2011」が開催される季節がやってきた。12月15日~17日まで、東京ビッグサイトで開かれる。環境問題の解決に役立つ環境技術製品が一堂に会する展示会だが、環境学習の場としても人気を集めている。

 

「エコプロダクツ」の開催に先駆けた11月21日、「エコプロダクツ大賞」の受賞製品・サービスが発表された。環境負荷の低減に配慮した優れた製品やサービスを表彰するもので、今年は日産自動車の電気自動車「リーフ」や、このニュースで9月に紹介した「竹紙」などが大賞を受賞している。

 

なかでも竹紙は、ノートや印刷物、手提げ袋に使われるなど、身近なエコ製品になりはじめている。竹紙を製造する中越パルプ工業は、「竹で紙を作ることで竹に価値が生まれ、竹林の整備が進みます。竹が森林や里山に広がるのが防げるので、生物多様性を守ることにも貢献しています」と話す。

 

原発事故以降、エネルギー問題に注目が集まり、生物多様性の問題が陰に隠れてしまったかのように見える。竹紙の大賞(農林水産大臣賞)受賞は、生物多様性が今も人類にとって大切な課題であることを、改めて物語っているのだ。

 

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