· 

太古から人々に寄り添ってきたトナカイにも絶滅の危機が!

トナカイ / Reindeer (Caribou)

 

 サンタクロースだけでなく、人々が乗るソリをを引いてくれる動物としても有名なトナカイですが、実は絶滅の危機に瀕しています。

 

トナカイは、人類が最初に飼うようになった動物のひとつでもあり、シカの仲間の中ではトナカイだけが、オスメスどちらも角をもっています。

 

オスの角の方がメスよりも大きく、

 

オスは春に角が生え、秋から冬にかけて抜け落ち、

 

メスは冬に角が生え、春から夏にかけて抜け落ちます。

 

ぶ厚い毛や、広く大きいヒヅメは、極寒の環境で生き抜くためのものです。

 

水陸どちらも得意で、広いヒヅメは雪の上を沈まずに歩くことや、泳ぐのにも役立ちます。

 

トナカイは群れで行動することが多く、集団で移動するときは5万〜10万頭もの大群になることも。

 

ちなみに、北アメリカのものは「カリブー」と呼ばれています。

 

地球温暖化や人間による生息地の破壊などによって、トナカイの体重が年々減ってしまったり、生息数が減ってしまったりしています。

 

コピー・イラスト / kawe

www.eco-online.org Blog Feed

ダーウィンが発見!キツネじゃないキツネ / ダーウィンギツネ (木, 08 12月 2022)
ダーウィンギツネ / Darwin's fox ダーウィンギツネの特徴 ダーウィンギツネは、その名の通り「チャールズ・ダーウィン」によって1834年に発見され、名付けられました。 チリにだけ住んでいる、チリの固有種です。   ふさふさのしっぽと、三角形の大きな耳を持っています。 体の大きさは約53cm、尻尾は約22cmとかなり小柄で、オスもメスも体の大きさはあまり変わらないようです。 足は短いので、胴の長さが実際より長く見えるんだとか。 ダーウィンギツネはキツネじゃない?! 実は、ダーウィンギツネは本物のキツネではありません。   ダーウィンギツネは、アカギツネやホッキョクギツネなどが属するキツネ属ではなく、スジオイヌ属に属しています。 スジオイヌ属は、オオカミやジャッカルに近い種です。   ダーウィンは、彼らを発見した時に自分の名前をとって「ダーウィンギツネ」と命名しましたが、後に研究をした結果、キツネではないと分かったという話があります。 それでも、ダーウィンが「キツネ」と言うのなら、オオカミだろうと「キツネ」なのです。   ↓ダーウィンギツネの鳴き声は、こんな感じです。(※びっくり注意) 少し犬の鳴き声にも似ているかもしれませんね。 ダーウィンギツネの生態 ダーウィンギツネは雑食で、昆虫やナッツ、フルーツや腐っている肉まで、消化できるものならなんでも食べます。   そして好奇心が強く、人間を恐れません。   ↓こんな風にカメラマンがいても、あまり気にしていない様子です。 ダーウィンギツネは基本単独で行動し、自分たちの縄張りを守ったりもしません。 オスもメスも、生活範囲に他のキツネがいても何も気にしないようです。 ピューマや猛禽(もうきん)類などの天敵がいない限り、住んでいる地域では食物連鎖の頂点に立ちます。 なぜ絶滅危惧種になってしまったの? 彼らが絶滅危惧種になってしまった原因としては、 光沢のある上質な毛皮を目的として狩られてしまうこと 伝染病にかかって死亡してしまうこと さらにはその伝染病を家畜にうつされることを恐れた農家などによって撃たれてしまうこと などによるものだと考えられています。   チリでは、ダーウィンギツネを守るために生活環境を整えたり、ワクチンを打つなどの保護活動が進められています。   2021年には、639匹の大人のダーウィンギツネが確認されています。保護活動により今のところ数は安定しているようですが、いまだに絶滅の危機にさらされています。 コピー・イラスト / kawe
>> 続きを読む

謎多きピンク色の捕食者 -アマゾンカワイルカ- (Tue, 08 Nov 2022)
アマゾンカワイルカ / Amazon river dolphin みなさんは、ピンク色のイルカを見たことがありますか? ファンタジーのような話ですが、世界にはピンクイルカのようなおもしろい生き物がたくさん存在しています。   今回取り上げるのは、「アマゾンカワイルカ」。別名ピンクイルカとも呼ばれています。 彼らはピンク色や淡いブルー、灰色の体をしています。 アマゾンカワイルカは、主に南アメリカのアマゾン川周辺に住んでいます。 海に住むイルカもいれば、川に住むイルカもいるようです。   カワイルカは他にも数種類いますが、それらはまとめて「Boto」とも呼ばれています。 アマゾンカワイルカはその中でも一番大きな体を持ちます。   障害物もへっちゃら!アマゾンカワイルカの特徴 アマゾンでは、雨季に森が水に浸かってしまう「浸水林」と呼ばれる現象が起きます。 なんとこの時期は、水位がいつもより約12メートル上がることも…!   アマゾンカワイルカの背びれは、そんな浸水林となったアマゾン川の中でも引っかからずに泳げるように、こぶのように退化したんだとか。 さらに、隙間に隠れた獲物も、長い口先で器用に捕まえることができます。   出っぱっているおでこの脂肪は、「メロン」と呼ばれています 可愛いですね。 なんで体がピンク色なの? 子どものころはだいたい灰色や青色のような色をしていますが、大人になるにつれ、だんだんピンク色に近づいていきます。 一般的に歳をとったオスは、よりピンク色になると言われています。     ピンク色の動物といえば、フラミンゴを思いつく方が多いかと思います。 フラミンゴは食べる物によって体がピンク色になりますが、アマゾンカワイルカはそうではありません。 彼らはメスをめぐって他のイルカと争ったり、体が岩や植物にこすれたりすることによって、体がピンク色になります。そのため、体の表面には基本的に傷がついています。 皮膚の色素が弱く、毛細血管がすけて見えるため、ピンク色をしているイルカもいるようです。 濁った水の中も自由自在に泳げるヒミツ ↓濁っているアマゾン川の中を泳ぐアマゾンカワイルカ かなり濁った水の中も、平気で泳いでいる様子。   川の中には、岩や植物などの障害物がたくさんありますが、かなり濁っているため、実は目はあまり役に立ちません。 そのため、アマゾンカワイルカの目は小さく退化し、視力も良くはありません。   そこで、彼らは目で見る代わりに「エコーロケーション」を使います。 エコーロケーションは、クジラやコウモリ、鳥など1000種以上の動物が使っています。   アマゾンカワイルカの場合、頭にある “メロン” から出した超音波の反響によって、魚やモノの距離や位置、大きさなどが分かります。   常に自分の身の回りの状況を把握するため、一秒間に約80回、クリックスと呼ばれる音を出します。そうすることで、複雑な川の中の情報も分かるのです。 ↓1:14ごろ〜 エコーロケーションの時に出すのはこんな音。 海のイルカとどう違うの? アマゾンカワイルカは川という環境に適応するため、海に住むイルカとは少し違う進化を遂げました。 海に住むイルカは速さに、川に住むイルカは機敏性に特化した体を持っているのだそう。   海に住むイルカは、早く泳げるように弓のような体の形をしています。 そして首にある椎骨(ついこつ)と呼ばれる骨がくっ付いているため、首をあまり動かすことができません。   それに比べて川に住むイルカは、椎骨がくっ付いていないため、首をかなりいろいろな方向に動かすことができます。上の動画でも、首をあちこちに動かしていますね。   泳ぎの速さは、海に住むイルカよりのんびりですが、体がとても柔らかく機動性もあるので、浅いところから狭いところまで、障害がたくさんある川の中も自由自在に泳ぐことができます。   アマゾンカワイルカは毎日、自分の体の約5%分の食べ物を食べます。 アマゾン川には、ピラニアやカニ、カメなど様々な生き物が泳いでいます。 ここでの食物連鎖の頂点であるアマゾンカワイルカにとっては、まさに食べ物の宝庫です。 サメなどの天敵もいないため、海よりも暮らしやすいと言うイルカもいるとかいないとか・・・  謎だらけのアマゾンカワイルカ 少しずつ生態がわかってきたものの、これらはほんの一部にしか過ぎません。 彼らの住むアマゾン川はとても濁っているため、水中の調査をすることが困難です。そのため、アマゾンカワイルカについてはまだまだわからないことばかりです。   漁船の網に絡まって死亡してしまったり、工場や生活排水による川の汚染、ダム建設により住む場所を奪われたりするなど様々な要因でアマゾンカワイルカの数は減り、絶滅の危機にあります。     彼らを保護するために、今も多くの研究者たちが謎を解明しようと奮闘しています。   コピー・イラスト / kawe
>> 続きを読む

«一つ前のページへ戻る