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キッズニュース
2025年
12月
06日
土
ケープペンギン大量死の悲劇!主食の魚が消え、「飢餓」が群れを襲った
南アフリカ沖に生息するケープペンギンは、その愛らしい姿とは裏腹に、今、種の存続の危機に瀕している。2024年には絶滅寸前種(Critically Endangered)に分類されたこのペンギンたちの個体数が、特に2004年以降、急速に減少した背景には、「食料不足による飢餓」が深く関わっているという、衝撃的な研究結果が発表された。ダッセン島やロベン島といった重要な繁殖地では、わずか8年間で繁殖個体の最大95パーセントが死亡したと推定されている。
📉 なぜペンギンたちは飢えたのか?
ペンギンたちの主食は、イワシ(サーディン)である。研究によると、2004年から2011年の間、南アフリカ西海岸沖のイワシの資源量が、ピーク時の25パーセント以下という極めて低い水準で推移していたことが、大量死の主要な原因であると考えられている。
ペンギンは毎年、古い羽毛を新しいものに生え替えるために換羽を行う。この換羽期間(約21日間)は、羽毛の防水性が失われるため、ペンギンは陸上でじっとしている必要があり、一切狩りに出ることができない。彼らはこの絶食期間を乗り切るため、事前にたっぷりと脂肪を蓄えておかねばならない。もし、換羽の前に十分な食料を見つけられなかったり、換羽直後に体力を回復させるための餌が不足したりすれば、彼らは自らの蓄えだけで生き延びることができず、飢餓によって命を落としてしまう。この数十年間に、まさにこの危機が頻繁に起こっていたのだ。
🌊 気候変動と人間の活動が招いた複合的な危機
イワシの資源量が激減した背景には、二つの要因が複合的に作用している。一つは、産卵場所周辺の海水温や塩分の変化といった環境変動である。もう一つは、人間の漁業活動だ。イワシの資源量が減少しているにもかかわらず、過去の産業構造の影響で、漁業活動の多くがペンギンの重要な採餌エリアである西海岸沖に残ってしまった。資源が少ない状況で、漁獲率が非常に高くなったことが、ペンギンたちの食料不足をさらに深刻化させ、大量死を引き起こしたと考えられている。
🎣 生き残りのための「管理戦略」
研究チームは、アホウドリの食料状況のデータなど、さまざまな指標を用いてペンギンたちの生存率を分析し、大人のペンギンの生存率が、まさに餌の入手可能性に強く関係していることを証明した。特に、最も危険な時期である換羽期の生存率が餌に左右されていたのである。
この悲劇的な研究結果は、ケープペンギンを絶滅から救うための管理戦略の重要性を強く示している。ペンギンたちの長期的な生存を確実にするためには、餌となるイワシの資源量を回復させることが不可欠である。漁獲量が最大値の25パーセント未満になった際には、漁獲を減らすなど、漁業管理の方法を改善することが求められている。
すでに、最大の繁殖コロニー周辺での商業的なまき網漁が禁止されるなど、ペンギンを直接保護するための措置も講じられている。研究者たちは、これらの措置と漁業管理の改善とが組み合わされることで、ケープペンギンがこの危機を乗り越え、回復の兆しを見せることを強く望んでいる。
翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部(AIを使用)
2025年
11月
08日
土
小さな体に宿る驚異の技術:キツツキの「全身連動の打撃術」
自然界の謎の一つに、「キツツキはなぜ、小さな頭だけで巨大な木に穴を開けるような、強烈な打撃を繰り返しても脳震盪を起こさないのか」という疑問がある。長い間、科学者たちはその秘密を首の筋肉や頭部の特殊な構造に求めてきたが、ブラウン大学を中心とした研究チームによる最新の研究は、この鳥の驚異的な「掘削術」が、頭部だけでなく全身と呼吸を統合した驚異的な協調動作によって成り立っていることを明らかにした。
この研究では、北米最小種のキツツキである「セジロコゲラ」を対象に、彼らが木を穿つ際の生理学的なメカニズムが詳細に調べられた。研究チームは、高速ビデオ撮影と筋肉活動の測定、さらには気道内の空気の流れと圧力を測定するという、高度な手法を用いて解析を行った。
その結果、キツツキの打撃が単なる「首の運動」ではないということが判明した。キツツキは、木に衝突する際、頭部だけでなく、首、腰、腹部、尾部の筋肉を総動員し、文字通り全身を調整された一つのハンマーとして機能させている。打撃の瞬間に首を硬直させる様子は、人間がハンマーを振り下ろす際に手首を固定する動作に似ているという。
さらに驚くべき発見は、打撃動作と呼吸が完全に同期している点である。キツツキは、打撃のたびに意図的に息を吐き出しており、これはテニス選手が強力なバックハンドを打つときに「うなり声」を上げる動作に似ていると研究者は指摘している。また、連続して高速で木を叩く「ラピッドタッピング」の間には、歌鳥が速いさえずりをする際に見られるような「ミニ呼吸」を取り入れていることも判明した。これは、鳥が鳴き声以外の動作でこのミニ呼吸を使うことが初めて確認された事例である。
キツツキは、自身の体重の20倍から30倍にも相当する力で木を叩きつけているが、それを毎秒最大13回の呼吸と同期させている。これらの結果から、キツツキの掘削は単に速い運動であるだけでなく、全身の筋肉と呼吸器系を高度に調整する「並外れた技術」であることを示している。
この研究成果は、キツツキだけでなく動物全般が身体的な動作を駆使してコミュニケーションを行うメカニズムについても理解を深めるものとなる。例えば、ダンスやジェスチャー、あるいは歌といった動物の身体表現は、単なる動きではなく、「身体の動きと呼吸を協調させることで、驚異的な偉業を成し遂げる能力」を他者に伝える手段であると捉えることができる。これは人間が歌唱力や運動能力を評価する際、無意識のうちにそのパフォーマンスの背後にある「運動技能の協調性」を評価していることにも通じると、研究者は述べている。
キツツキの小さな体内に秘められたこの高度な「打撃術」は、生物の進化がもたらした驚異的な機能の一端を示しており、自然界の複雑で洗練されたメカニズムへの理解をさらに深める、貴重な洞察を与えてくれるものである。
<関連サイト>
Pecking with power:
How tiny woodpeckers deliver devastating strikes to drill into wood
翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部(AIを使用)
2025年
10月
12日
日
アザラシと鳥たちが告げる気候と生物多様性の危機
Photo by Kerin Gedge on Unsplash
IUCN(国際自然保護連合)の絶滅危惧種レッドリストの最新版が発表され、地球の生命の多様性がどれほど深刻な危機に瀕しているかが明らかになった。気候変動は決して遠い未来の問題ではなく、この瞬間にも私たちの大切な生き物たちの命を脅かしている。
特に懸念されるのが、北極のアザラシたちだ。地球温暖化の進行により、北極では他の地域よりも4倍も速いペースで海氷が溶けている。アザラシたちは、繁殖、子育て、休息、そして餌を探すためにこの海氷に完全に頼って生きている。しかし、頼みの綱である海氷が薄くなり、消えてしまうことで、彼らの生活は根本から破壊されつつある。その結果、ズキンアザラシは「危急」から「危機」に、アゴヒゲアザラシとタテゴトアザラシも「軽度懸念」から「準絶滅危惧」に、それぞれ絶滅の危険度が引き上げられた。
このアザラシたちの窮状は、気候変動が生態系の均衡をいかに大きく崩しているかを痛切に示している。彼らはホッキョクグマなどの重要な食料源であり、海洋の食物連鎖の中心を担う「キーストーン種」であるため、彼らが失われることは、北極圏全体の生態系に計り知れない影響を与えるのである。
一方、世界の鳥類の状況も芳しくない。バードライフ・インターナショナルによる最新の包括的評価によると、世界の鳥類の61%が個体数減少の傾向にあるという。この割合は2016年の44%から大幅に増加しており、生物多様性の危機が加速している証拠である。鳥類減少の最大の原因は、生息地の喪失と劣化であり、特にマダガスカルや西アフリカ、中央アメリカといった熱帯林の伐採が、固有の鳥類を絶滅の淵へと追いやっている。
鳥類は、私たちが思っている以上に大切な役割を担っている。彼らは花粉を運び、種子を散布し、害虫を駆除するなど、生態系の健全性を保つ「エンジニア」として機能している。熱帯林における鳥たちの働きは、森林の再生や地球の炭素貯蔵に不可欠であり、彼らを失うことは、気候危機と生物多様性危機が深く絡み合っていることを示している。
しかし、希望の光もある。数十年にわたる集中的な保護活動の結果、アオウミガメの世界的個体数は回復傾向にあり、絶滅危惧種から「軽度懸念種」へと改善された。これは、人間が強い決意と団結をもって行動すれば、自然の回復を助けることができるという、力強い証しである。
IUCN事務局長が述べるように、このレッドリストの更新は、私たちに「行動を加速させる決定的な機会」が訪れていることを教えてくれる。アオウミガメの成功例に学び、北極のアザラシや世界の鳥類を守るため、今こそ気候変動対策と生物多様性保全の行動を、私たちの生活の中心に据える必要があるのだ。
<関連サイト>
気候変動で北極のアザラシが危機に、世界の鳥類は減少傾向-IUCNレッドリスト
翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部(AIを使用)
Stop! 絶滅きぐ
低炭素な言葉
2021年
10月
20日
水
【脱炭素な言葉】新たな価値を生む!?アップサイクル
最近聞かれるようになったアップサイクルとはなんでしょう。
日本で親しまれているリサイクルの標語3R(Reduce・削減、Reuse・再利用、Recycle・再生)。アップサイクルとはこのうち「Reuse・再利用、Recycle・再生」の2つをさらに発展させたものと言えます。
2021年
9月
27日
月
【脱炭素な言葉】循環型社会が一歩前進!? サーキュラーエコノミー
最近聞かれるようになったサーキュラーエコノミーとはなんでしょう。
日本で親しまれているリサイクルの標語3R(Reduce・削減、Reuse・再利用、Recycle・再生)。これを基にさらに発展させた考えと言えます。
2021年
7月
06日
火
【脱炭素な言葉】ESG投資はSDGsとどう違う?
最近聞かれるようになったESG投資とはなんでしょう。
ESGとはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字をとったもので、この3つに配慮した企業に投資することをESG投資といいます。
2021年
6月
07日
月
【脱炭素な言葉】カーボンプライシングってな~んだ。
最近聞かれるようになったカーボンプライシングとはなんでしょう。
いま世界を騒がせている気候変動は二酸化炭素の排出による地球温暖化が原因だと言われていますが、その二酸化炭素の排出量に値段をつけるということです。
がんばれ!地球マン
2020年
4月
28日
火
がんばれ!地球マン その117 マダガスカル編3
さく つやまあきひこ

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がんばれ!地球マンを描いたつやまあきひこ先生の「♪現代日本のイノシシ・シカ大問題♪」は鳥獣の保護管理の内容をやさしく解説した冊子です。学校での環境学習や地域での説明会などにご利用ください。
みんなで見つける自然通信
2016年
5月
27日
金
日本の自然を味わう 湿原、そのふしぎな世界
湿原、そのふしぎな世界
陸地でもなく、川や湖でもないふしぎな場所、湿原。そこには、湿原でしか見られないさまざまな植物が生え、虫や魚、鳥などが数多くくらし、四季折々の美しさをつくり上げています。本格的な秋を迎えるこれからのシーズン、木々の紅葉に勝るとも劣らない、眼下に広がる湿原の紅葉もすてきですよ。
湿原て何だろう?
ミズバショウが咲く広大な湿原の風景を見たことがありますか? 湿原とは文字どおり湿った野原。土全体が巨大なスポンジのように川の水やわき水をため、春から夏にかけて、ミズバショウをはじめ、ワタスゲやヒメシャクナゲなどのかわいい花々を一面に咲かせます。そして、トンボやチョウなどの昆虫、池や川に住む魚、それらをえさにするさまざまな鳥たちが四季を通じて訪れる自然の宝庫になっているのです。
マダガスカルの子どもたちと手がける森づくり
2022年
2月
15日
火
マダガスカルから「森をまもるぬり絵」のお便りが届きました。
エコロジーオンラインが女子美術大学と協働してつくった「森をまもるぬり絵」がマダガスカルで活躍中です。
現地で活動する青年海外協力隊の方たちの活動に引き継がれ、森林教育に活用され始めました。
日本側でもサポートをしていこうと思います。
ご協力よろしくお願いします。
チーム・マダガスカル事務局
2020年
5月
01日
金
都市封鎖のマダガスカルからレポートが届きました。
エコロジーオンライン読者の皆さま、こんにちは。
マダガスカルで里山エネルギー活動を担当している浅川です。
昨夜(4月19日)ラジョエリナ大統領から首都のアンタナナリボ、トアマシナ及びフィアナランソアのコロナの状況及び対策などが発表されました。
途上国のコロナ対策を知る参考になると思いますので簡単に記しておきます。
2020年
2月
29日
土
マダガスカル植林大作戦が現地テレビで紹介されました!
エコロジーオンライン「里山エネルギープロジェクト」と現地NGOマダガスカルみらいが共同で手がけるマダガスカル植林大作戦の様子が現地のテレビで紹介されました。
マダガスカル植林大作戦の詳しい内容についてはこちらをご確認ください。
EOLキッズからうまれたカワイイキャラクター“ヤマネのナノ”
ヤマネのナノは森にすんでいます。ある日「町には大きなお星さまがたくさんあり、宝石箱のようにキラキラ輝いている」と知り、どうしても町に行ってみたくなりました。車にひかれそうになったり、人間に踏みつけられそうになるナノ。助けてくれたのは、町のねずみでした。
「町のお星さまのことが知りたくて一人で来た」と話すナノに、町のねずみが教えてくれたのは、人間のくらしでした。ナノが見た「町のお星さま」は、人間の生活に大切な「あかり」だったのです。
巻末では「太陽」「風力」「水力」「地熱」「バイオ」エネルギーについて、さらに詳しく子どもにわかりやすく解説します。















