取材・文 温野まき
4月5日。「おひさまスタイル」×「フロマエカフェ&ギャラリー」のコラボによる、知って安心『くらしの勉強会』 Vol.1 「プロに聞く!電磁波と珪藻土の本当のこと」を開催しました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
勉強会のあとは、フロマエカフェが今回のために用意してくださったマクロビご飯で懇親会。すごく美味しくて、楽しかったです。
「電磁波」と「珪藻土」については、本当にもっと多くの方に聞いていただきたいです。特に電磁波のことは知らないことが多く、ショックでした。
日本は最も「電磁波」の強い国
電磁波対策のエキスパートとして知られる株式会社レジナ代表の土田直樹さんからお話をうかがいました。
電磁波過敏症とまでいかなくても、原因不明の不調に、電磁波が影響している可能性を疑ってみてもいいかもしれません。
「一度ブレーカーを落として寝てみたら、その違いがわかると思います」
一晩くらい電気切っても、冷蔵庫の中のものがぜんぶダメになるということでもないと思うので、やってみてもいいかも。せめて、できるだけ家電のプラグをコンセントから抜くことがお勧めだそうです。
なにしろ、日本は世界で最も電磁波の強い国。送電線や携帯基地局よりも、電気設備が整った建物の中ほど電磁波の影響を受けているのだとか。
・建物の電気配線から受ける電磁波の影響に注意。
・寝室の床下に配線が集中していないか?
・床暖房は温水式はいいが、電熱式は電磁波の影響を強く受ける。
・ホットカーペットや電気毛布は絶対に使用しないこと。
・IHクッキングヒーターは、最新のもの(2008年製以降?)は電磁波が抑えられる設計になっている(輸出のために諸外国の規制に合わせた)。
※ただし、卓上型IH、ラジェットヒーターはかなり電磁波が出ているそうです。
・パソコンは、パソコンに触れていることで電磁波の影響を受けるので、アースをとるか、ノートパソコンの場合はコンセントからプラグを抜いて使用する。
・スマホやタブレットなどもコンセントにプラグを差し込んだまま使用しない。
・携帯電話は、通話時にイヤホンを使う。
そして、日本の電圧は一般家庭の場合、通常100Vです(業務用などで200Vを採用している場合もあります)。でも、世界では200Vが主流で、100V台を採用している国は、身近では、アメリカ(110〜120V)、台湾(110V)くらい。
電磁波は、「電場」と「磁場」に分けられます。
「電場」は電圧(V=ボルト)に、「磁場」は電流(A=アンペア)に比例し強くなります。
たとえば消費電力1000W(ワット)の家電製品を動かす場合、中学校の理科で習う計算式で求められますが、消費電力=電圧×電流 となります。
これを200Vとして計算すると、1000W=200V X 5 で、5Aの電流が必要ということになります。日本の場合は100Vですから、1000W=100V X 10。10Aの電流が必要ということになります。
「磁場」は電流に比例して強くなることから、10Aの日本は強いはわけです。
もう一方の「電場」は、一見100Vの日本より200Vの国が強いということになりますが、200V以上はアースが義務付けられているので、「電場」は発生せず、100Vの日本だけが「電場」が発生しているということになります。
ちなみに電磁波規制の最先端をいくスウェーデンでは、政府が「電場」は25V/m以下という安全基準を設定していますが、日本では規制はありません。
ドイツでは、バウビオロギー(建築生物学)の4つの環境要素として、
1) 空気環境
2) 温熱
3) 湿気
4) 電磁波
が設けられていますが、日本では、国交省が「健康維持増進住宅の要素」として挙げている要素で、「電磁波」は「その他」に分類されているだけです。これが、「電場」と「磁場」を合わせた「電磁波」の国内事情で、日本が世界で最も電磁波が多い国である理由です。
また、200Vに比べて100Vは、電力ロスが4倍なのだとか。水の流れにたとえると、ホースに穴が開いていたとして、水圧の高い場合と低い場合では、どちらが水漏れが多いか? 水圧の低いほうが、水漏れが多いですよね。それと同様のことが電圧でも起きているのだそうです。
「200Vにしたら、原発なんて必要ないです」というお話も印象的でした。
呼吸する壁「珪藻土」でエアコン要らず
株式会社ウェル代表の山本太郎さんからうかがいました。
もともと日本の家は天然素材を使用していたので湿度の調整ができていましたが、ビニールクロスが普及して以来、エアコン、除湿器、加湿器を使用しないと「調湿」ができない家になってしまいました。
そこで、天然素材の珪藻土を使うことによって、湿度調整ができる住環境を手に入れるというお話です。
珪藻土には、肉眼では見えない小さな孔(あな)がたくさんあいていて、快適湿度40〜60%に、空気中の水分を吸い込んだり、吐き出したりして調整してくれます。
ただし、「調湿」機能をもつのは、2〜50nm(ナノメートル)の「メソポア珪藻土」に限るのだとか。
暑さや寒さを感じるのは、気温+湿度によるところが大きいです。気温が高くても湿度が低ければ、体感温度はそれほど高くないからです。もし珪藻土にしたら、エアコンのスイッチを入れる日がもっと少なくなることでしょう。そうすれば、真夏のピーク時が基準になっている電気の需要は格段に減ります。
山本さんは、珪藻土+白土(火山灰)+紙すさ+食用でんぷんノリで壁施工を行うので、「永久に使えて、食べても畑に戻しても大丈夫!」をウリにしています。
珪藻土は意外と汚れず、汚れたら上塗りすればいいので、クロスのように張り替えをする必要もない。つまり廃棄物が出ないという利点もあります。ビニールクロスの上から珪藻土を塗ることもできるそうなので、やってみたくなりました。
おいしいマクロビ料理で会話も弾む
土田さんと山本さんのお話のあとは、フロマエカフェがこの日のために用意してくださったマクロビご飯をビュッフェスタイルでいただきました。
とっても美味しくて、みなさん何回もおかわりしていました。
いつもマクロビというわけではないのですが、パーティや集まりなどでは、ご要望に応じて提供しているそうです。
みなさん初めてと思えないほど、お話がはずんで、和やかな懇親会になりました。
参加者のみなさんからは、
「電磁波がどのようなところで発生し、どのように対策できるか丁寧に教えていただけて良かったです」
「パソコンに囲まれた職場環境なので、最近感じている自分の不調に電磁波が影響していないか気になっていたので、すごく勉強になりました」
「電磁波は良くないことは知っていたが、具体的に話しが聞けて良かった」
「すぐにできる対策もあって、ためになりました」
「調湿がいかに大切かが理解できたので、取り組みたいと思います」
「珪藻土は、思ったより簡単に取り入れられそうなのでやってみたいです」
「エアコンが苦手なので、珪藻土で脱エアコンの生活ができそうな気がしました」
「懇親会のご飯が美味しくて、お肉を使わなくても満足できることに驚きました」
…というご感想をいただきました。
今後も「おひさまスタイル」では、「くらしの勉強会」を開催したいと思います。
こんな勉強会をしてほしい!というご意見もお寄せくださいね。
おひさまスタイル http://ohisamastyle-blog.jimdo.com/
株式会社レジナ http://www.regina-life.com/
株式会社ウェル http://www.minnano-tane.net/
フロマエcafe&ギャラリー http://furomae.jimdo.com/
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