太陽光発電で上映される週末限定のミニシアター

会場外に並べられた6枚の太陽光パネル。上映に必要なすべての電力をここでまかなう。
会場外に並べられた6枚の太陽光パネル。上映に必要なすべての電力をここでまかなう。

 3月11日に発生した震災は、日本人のエネルギーや食に対するこれまでの価値観を一変させ、忘れかけていた家族や地域の絆の大切さを強く感じさせる出来事となった。こうした人間にとっての重要な“本質(オーガニック)”を、映画を通じて伝えてくれるイベントが、東京・青山の国連大学にて開催中だ。

 イベント名は「オーガニック・ウィークエンド・シネマ」。子どもたちが自然のなかでのびのびと遊ぶ里山学校、アフリカのセネガルでバオバブの木と生きる家族、温暖化で沈みゆく美しい島々、遺伝子組み換え種子に抵抗する農家の姿――。これからの未来をつくるため、見ておくべき厳選の12作品が、10月8日までの毎週土曜日に上映されている。
 こだわっているのはテーマだけではない。上映で使用する電力は、太陽光発電による自然エネルギーによってまかなわれる。会場外には6枚の太陽光発電パネルが並べられ、青山に降り注ぐ太陽の光を電気に変える様子は壮観である。
 国連大学前広場では、新鮮なオーガニック野菜や果物を販売する人気のファーマーズマーケットも開かれている。食と映画でオーガニック三昧の週末を過ごしてみてはいかがだろう。

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