世界が注目! 日本の中小企業が作りあげた「プラスチック発電装置」

ブレストのプラスチック油化装置
ブレストのプラスチック油化装置

 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』には、生ゴミを燃料にして動くタイムマシンが登場していた。映画の舞台となった2015年を待たずしてブレスト社(本社:神奈川県平塚市)が作りだしたのは、プラスチックゴミを用いて発電する装置だ。

 

 この「プラスチック発電」装置は、油化装置と発電機からなる。まず、廃プラスチックを加熱し、気化させて不純物を取り除く。次に、ガスを水冷することで、混合油を精製する。この混合油を用いて、発電機を稼働させるのだ。廃プラスチックを毎時10kg投入すれば、油化装置自身を稼働させてなお、22kWhの余剰電力がもたらされる。つまり、最初の油化に必要な分の電気さえ賄えば、後は燃料のプラスチックゴミを投入し続けることで、ずっと発電できるのだ。

 

 廃プラスチックの油化装置は、フィリピンやインドネシア、マーシャル諸島など、資源の乏しい島国からの引き合いが多い。ゴミ問題とエネルギー問題を解決する、一見すると夢のような装置だが、残念ながら制約もある。

 

 油化可能なプラスチックは、CD/DVDケースなどに使われるポリプロピレンと、レジ袋などに使われるポリエチレンに限られる。ビニールハウスなどに用いられるポリ塩化ビニルや、ペットボトルの本体、ナイロンなどは安全面から油化することができないのだ。プラスチック発電に対しては、技術的なハードルよりも、「分別」という文化・社会的なハードルの方が高い。

 

 ブレスト社の伊東昭典代表は「分別を文化にすること」の重要性を説く。そのために、ゴミ分別を「やらされること」ではなく、「楽しい、エンターテインメント」にするように仕掛けている。たとえば、事前に生徒から集めた廃プラを学園祭の電源にする、といったイベントでの活用だ。もし、あなたがこの装置に興味のあるイベント関係者だったら、ブレストへ問い合わせをしてほしい。きっと快く応じてもらえるだろう(※)。 

 

※卓上型油化装置の貸出しは有料

取材・文/瀬戸義章

 

ブレスト

http://www.blest.co.jp/

 

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