注目を集めている再生可能エネルギー。ところが日本で発電される電力量のうち、新エネルギー(再生可能エネルギーなど)が占める割合は約1%に過ぎない。
この数字を見ると、つい「技術が劣っているから」と考えがちだが、そんなことはない。環境省の調査によって、再生可能エネルギーに関する特許出願数が世界一であることがわかったのだ。
環境省が世界知的所有権機関(WIPO)の調査をもとに調べたもので、世界各国で出願された再生可能エネルギーに関する特許約4万7,000件のうち、日本からの出願件数が55%を占めたという。以下、米国21%、欧州7%、複数国による有効な国際出願7%、韓国7%、中国3%と続く(中国は1991~2006年、その他は1970~2000年代が対象)。日本が出願した技術で最も多かったのは太陽エネルギーの利用技術で57%。
この統計は、研究がとても進んでいる反面、企業による生産現場への展開が遅れていることを物語る。エネルギー供給が不安視されているいま、企業が技術を眠らせることなく、実用化に向けて取り組んでいくことが求められているのだ。
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