デンマーク、ロラン市が東松島市の再生可能エネルギー事業を応援!

協定書に調印する阿部東松島市長とベスタゴーロラン市長
協定書に調印する阿部東松島市長とベスタゴーロラン市長

 デンマーク大使館で9日、宮城県東松島市とデンマーク、ロラン市の間の協定書の調印式が行われた。この日のためにデンマークからベスタゴー、ロラン市長が来日。東松島市からは阿部秀保市長が参加した。

 

 デンマークの小都市のロランは、世界的な不況のなかで企業が撤退し、巨額の赤字と高い失業率に苦しんだ経験を持ち、再生可能エネルギーを中心とする環境への取り組みをきっかけに立ち直り、環境自治体として国内のみならず世界をリードするまでになった経験を持つ。その経験を東日本大震災からの復興に生かせるのではないかという市役所職員のアイデアから今回の協定へとつながった。

 東松島市は政府から『環境未来都市』としての認定を受けており、地域発電と農業などの基幹産業を組み合わせた『地域自立経済構想』を掲げている。すでにロラン市で実施されている市域をひとつの社会実験場とする取り組みなど、様々な環境政策面のアドバイスを受けている。今後は、環境教育や人材教育、再生可能エネルギー技術の地域利用に関する実験等のアドバイスを受けることになる。

「東日本大震災の体験を通してエネルギーの大切さを実感した。ロラン市の協力を得て、エネルギーの地産地消を目指し、しっかりと雇用につなげたい」と語る阿部市長に対し、ベスタゴー市長が「東松島の再発展を期待している。一緒に歩んでいけたら素晴らしいと思っている」と応えてこの日の調印式の幕が下りた。

 

取材・文/上岡 裕

 

 

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