カリフォルニア知事、19の再生可能エネルギー関連議案を承認

Photo by Walmart Stores
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 アメリカで環境政策に唯一熱心なのはカリフォルニア州だ。キャップ・アンド・トレード(もっとも一般的な温室効果ガスの排出権取引制度の形式。政府が企業に排出枠を割り当て、その一部を他企業と取引できる仕組み)に着手し、ほかの49の州が一般電力消費量を倍にした時期に、唯一消費量を変動させないほどの厳しいエネルギー効率規制をしいた州でもある。

 

 そんなカリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事は最近、再生可能エネルギーの供給を促進するために19の議案に署名した。その一つは、国防総省と共同でエネルギー安全保障を促進する政策を実行するよう州に指示するというものだ。

 

 知事は署名後に「環境保全や雇用創出、そして国の安全保障は、アメリカが外国オイルへの危険な依存をどのようにして終わらせるかにかかっている。……カリフォルニアと米軍は協力してクリーン・エネルギーの未来を築く。この法案はそのことを確実にするためのものだ」と発言している。

 

 そのほかの法案には、屋上への太陽光エネルギーシステム設置を促進するためのもの、州法の規制内でバイオメタンの製造を許可するものなどが含まれている。

 

 国レベルとの協働を求めながら、どのようにして最大の効果を出すかを模索している同州。クリーン・エネルギー技術やマーケット拡大も視野に入れ、エネルギー政策の見本を示す存在となることが期待されている。

 

翻訳サポート/中野よしえ

文/温野まき

 

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