金額は? 徴収方法は? 富士山入山料の今後

世界遺産・富士山への入山料導入に向けては、多くの課題が残されている Photo by Banzai Hiroaki
世界遺産・富士山への入山料導入に向けては、多くの課題が残されている Photo by Banzai Hiroaki

 以前のEOLニュースでも紹介したとおり、昨年、富士山が世界文化遺産に登録された。世界遺産登録をきっかけに、登山者の増加による富士山の環境悪化が予想されることから、周辺自治体では2013年7月25日~8月3日にかけて、環境保護を目的とした1000円の入山料徴収が試験的に行われた。

 

 この入山料をめぐってはさまざまな議論がある。その一つは、1000円という金額が妥当かどうかについてだ。登山者数抑制のためにはもっと高い入山料、例えば最低でも7000円程度は必要だという意見がある一方で、高すぎる入山料では登山者数が極端に減り、観光業や自治体に負の効果を与えてしまうと、地元からは反対の声があがっている。

 

 また現在、入山料の支払いは任意となっているが、屋久島や白神山地など、任意の協力金を徴収しているほかの世界遺産では、実際にお金を支払う人の数はそれほど多くはないという現実もある。

 

 金額の程度、徴収方法など考えるべき問題は多くあるが、入山料導入の主な目的は、富士山の美しさを未来永劫残していくことにある。入山料の議論とあわせ、私たち自身でも富士山の美しさを残していくために何ができるか、あらためて考えてみよう。

 

文/田中一整

 

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