【発電部】電力会社からの送電を使わずに、ソーラー発電などで暮らし始めた人たちを紹介したい!

電気は自分でつくれる! 電気の家庭菜園化を目指そう!
電気は自分でつくれる! 電気の家庭菜園化を目指そう!

 50kW以上の太陽光発電の新規受け入れを中断する動きが拡大して、売電収入をあてにしていた事業者は困惑しています。実は「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」にかかる費用は、電力会社が支払うのではなく、「再エネ賦課金」として各家庭の電気料金に上乗せされているのをご存知でしょうか? 

 その一方で、電力会社からの送電を使わずに、ソーラー発電などの独立電源で暮らし始める人たちが増えています。グリッド(送電網)から離れる選択をするときに、どういうシステムで、どんな暮らしができるのか……。

 環境活動家・田中優さんは、パーソナルエナジーの独立電源を導入して、一般的な家電生活のまま、電力会社からの送電を切ってしまいました。けれどもパーソナルエナジーの独立電源は最高の性能と耐久性、対応性の高さを持つ代わり、値段も安くはありません。最近販売された最小構成のもの(太陽光6kW、出力18kWh容量のシステム)で送料、工事費、税別途で1,000万円となっています。

 福島から岡山に避難してきた建築家の大塚尚幹さん一家は、自給エネルギーチーム(自エネ組)を立ち上げて、家庭の電気自給に特化したDIYキット(134万円)を提案しています。こちらも一般的な家電生活のまま独立できます。この価格は、値上がり続ける電気料金を考慮した場合、20年間の電気料金と同じくらいになるそうです。 

最先端のオフグリッドシステムを取り入れた田中優さん(左)と、DIYキットの普及を目指す大塚尚幹さん(右)
最先端のオフグリッドシステムを取り入れた田中優さん(左)と、DIYキットの普及を目指す大塚尚幹さん(右)

 また、都会のマンションや自宅のベランダでオフグリッドに挑戦している人たちもいます。自分に必要な家電を厳選して、それに対応する小さなソーラーシステムを組んでみたり、携帯やパソコンや照明だけをオフグリッドにする人たちもいます。

 今と変わらない家電生活をする場合、施工費を含めて150~200万円で独立電源にできます。ほんの少し家電を見直せば40万円くらいで問題なくなってきました。もっと見直せば10万円くらいでも暮らせるでしょう。


 現在、全国でオフグリッド生活をしている人たちを訪ねる旅をしています。クラウドファンディングでサポーターを募集し、報告集をまとめる予定です。締め切りまであと3日。目標金額まであと一歩ですが、訪問先が予想以上に増えているので、報告集を充実させるために目標オーバーを目指しています。ぜひみなさんのご支援をお願いします。


電力会社からの送電を使わずに、ソーラー発電などで暮らし始めた人たちを紹介したい!

- クラウドファンディングのMotionGallery(モーションギャラリー)

https://motion-gallery.net/projects/off_the_grid


文・写真/新井由己

     ルポライター

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コメント: 1
  • #1

    西田三千男 (土曜日, 29 11月 2014 02:02)

    私はオフグリットで全面的に生活しているわけではありませんが、グリット2.6kW、オフグリット100W×3(庭設置、ベランダ設置、戸袋設置)で生活。現在、電力自給率82%(13年度)です。
    この実績をもとに、「停電・災害に備えよう・・・生活エネルギー 三種の“神器”」と題して、普及活動しています。(ほかの2つは、ソーラークッカーと雨水タンクです。)
    グリット型の生活者数JPEAなどの統計数で分かりますが、オフグリットの使用者数をつかむ手立てがほしい。オフグリット利用者全国大会を開き、次への発展を期したい。是非企画を願いたい。

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