
11月4日、パリ協定が発効した。
10月初旬に55か国以上の国がパリ協定を批准。温室効果ガスの総排出量の55%を超えたため、協定成立からわずか11か月という短期間で発効することとなった。
この協定には190を超える国々が参加。平均気温の上昇を産業革命前の2度未満に抑えることを共通課題とすることで地球温暖化の脅威に世界全体で立ち向かい、さらに1.5度未満に抑えることも追及する。
パリ協定の発効に関しては国連、各国政府、NGOだけでなく、多くの人が関わって来た。その一人にアカデミー賞俳優で国連平和大使として活躍するレオナルド・ディカプリオ氏もいる。4月22日にューヨークの国連本部で行われたパリ協定の署名式にも参加。世界各国の代表者たちに気候変動問題解決のための速やかなアクションを呼びかけている。
この協定の発効を祝うように無料で公開された映画がある。それがディカプリオ氏の「地球が壊れる前に」だ。発効前後の9日間、10月31日から11月8日までの無料公開だ。この映画には、気候変動をめぐる世界情勢や、科学者たちによる未来予測、絶滅に瀕した生物や生態系などへの影響などについて描かれ、オバマ大統領や潘基文国連事務総長、ローマ教皇フランシスコなどとの対談も含まれている。そしてパリ協定の大きな柱は再生可能エネルギーへの積極的な投資だ。この映画にもテスラ・モーターズの代表イーロン・マスク氏が登場。再生可能エネルギーと蓄電池によって社会が大きく変わることを訴えている。
世界全体が脱炭素で活発に動くなか、日本はパリ協定の批准が遅れ、4日までに批准することができなかった。そのため、モロッコのマラケシュで行われているCOP22のパリ協定の締約国会合にオブザーバーとしてしか参加できない。パリ協定のルール作りに参加できないことは今後の取り組みに大きな影響が出る可能性も指摘されている。
パリ協定によって加速する「脱炭素社会」という船に乗りおくれないためにも、いち早い批准が望まれるのだ。
<参照リンク>
On historic day for climate
action, Ban urges sustained momentum for better, safer future
無料配信 ディカプリオの映画『地球が壊れる前に』
翻訳・文 / ソーシャルエコロジー研究所
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