
ビートルズ解散直前にリリースされたポールのファーストアルバムからの1曲。
解散後ポールは「My Love」を皮切りに甘いラブソングの量産にひた走っていくことになるのだが、この曲はポールには比較的珍しい、物に対する親愛ソングともいうべきものだ。
ポール・マッカートニーといえば天才的メロディメイカーであったり、ジョン・レノンをも凌ぐ新しもの好きというイメージがままあるが、このファーストアルバム「マッカートニー」だけはそのイメージを投げ捨てているように聞こえる。
ビートルズが音を立てて壊れていく現実から逃避したかったゆえなのか、ポールの関心のベクトルは未来どころか過去へ向いていたのではないかというほど、あえてプロデュースを拒んだような宅録のガシャガシャした音がアルバムの大部分を占めている。
その中にひっそりと佇む美しい「Junk」という曲の歌詞にはある仕掛けが施されている。
"さよなら さよなら とショーウインドーの看板が言う
どうして どうして と庭のガラクタが問いかける"
という訳と
"買ってください 買ってください とショーウインドーの看板が言う
どうして どうして と庭のガラクタが問いかける"
という訳。("Buy"と"Bye"は発音がほぼ同じなので2つの解釈が存在するのだ)
リリース時にビートルズ脱退を宣言することを考えれば、ポールはビートルズ時代の思い出(ガラクタ)へ、ささやかな別れの意味を込めたのかもしれない。
しかしポールの作詞能力を思えば、「どうして買ってくださいなんて言うんだ。(どうせ捨てられるのに)」という大量消費社会への皮肉とも受け取れるように捻りを加えたのではないだろうか。
農場に引きこもってもなお、天才は天才だったのだ。
文 / 上岡 ケン
www.eco-online.org Blog Feed
生態系の「保険」が失われる!鳥の国際研究が明らかにした、地球の回復力の危機 (日, 30 11月 2025)>> 続きを読む
11月22日イオン佐野新都市で防災講座を行いました。 (Mon, 24 Nov 2025)
>> 続きを読む
11/23「カーボンニュートラルACTION」第2回目が放送&配信開始! (Mon, 24 Nov 2025)
>> 続きを読む
コーヒー畑から学ぶ持続可能な農業のヒント:人と自然の変動に寄り添う新しい方法 (Sat, 22 Nov 2025)
>> 続きを読む
「微生物」 プラネタリーヘルスを守る「小さな巨人たち」 (Sat, 22 Nov 2025)
>> 続きを読む
森と人間の共存を目指す「モデルフォレスト」は温暖化の救世主になるか!? (Sat, 22 Nov 2025)
>> 続きを読む
11/23 宇都宮大学、FM栃木、エコロジーオンライン共同企画「カーボンニュートラルアクション」第2回目オンエア! (Fri, 21 Nov 2025)
>> 続きを読む
12/6、12/7「森にかえれ!」生物多様性のスペシャリスト 坂田昌子氏ワークショップ (Tue, 18 Nov 2025)
>> 続きを読む
世界のCO2排出はいまだ増加中!だが35カ国が示す「経済成長と脱炭素の両立」という希望 (Sat, 15 Nov 2025)
>> 続きを読む
地球上から消えゆく愛らしいキツネザル:その命を救うたった一つの道 (Sat, 15 Nov 2025)
>> 続きを読む









