カテゴリ:生物多様性


生物多様性 · 30日 11月 2025
生態系の「保険」が失われる!鳥の国際研究が明らかにした、地球の回復力の危機
地球上に暮らす私たちが、日々の生活を安心して送ることができるのは、自然の力、すなわち生態系が安定しているからである。しかし、私たち人間の暮らしの変化が、この見えない安定性を静かに蝕んでいるという、新しい研究結果が発表された。インペリアル・カレッジ・ロンドンを中心とした国際研究チームが、世界中の野鳥を対象に、生態系が持つ「回復力(レジリエンス)」の危機を明らかにしたのだ。
生物多様性 · 22日 11月 2025
「微生物」  プラネタリーヘルスを守る「小さな巨人たち」
通常、生物多様性の保全というと、絶滅の危機にあるパンダやトラ、あるいは美しいサンゴ礁などが思い浮かべられる。しかし、地球の生態系が機能するための土台を支えているのは、この微生物たちだと言える。 彼らは、私たちが当たり前のように享受している生命維持サービス、すなわち「生態系サービス」の根幹を担っている。例えば、土壌の中で有機物を分解し、植物が利用できる栄養に変える物質循環、大気中の二酸化炭素や窒素を固定し、気候を調節するバイオジオケミカル・サイクル、さらには人間の消化管に生息し、私たちの健康や免疫システムを支える共生関係など、その役割は多岐にわたる。
チーム・マダガスカル · 15日 11月 2025
地球上から消えゆく愛らしいキツネザル:その命を救うたった一つの道
マダガスカル島。アフリカ大陸の東に浮かぶこの神秘的な島は、地球上のどこを探しても見つからない、キツネザルというユニークで愛らしい動物たちの唯一の故郷である。しかし、彼らは今、存続の危機に瀕している。島に生息する100種以上のキツネザルのうち、実に98パーセントが絶滅の危機にさらされているという厳しい現実があるのだ。
プラスティック · 08日 11月 2025
まるでナウシカ?プラスチックを「食べる」バクテリアの存在は小さな生命が起こした奇跡か!
世界中で問題となっている海洋プラスチック汚染は、年々深刻さを増している状況だ。しかし、この人間が引き起こした危機的な状況に対し、海の小さな生き物たちが、ひそかに**「適応」という形で戦い始めているという、驚くべき発見があった。サウジアラビアのキング・アブドゥラ科学技術大学(KAUST)を中心とした研究チームは、大規模な世界調査を通じて、ペットボトルや服に使われるPETプラスチックを栄養源として分解する海洋バクテリア**が、世界中の海で広く暮らしていることを突き止めたのである。
生物多様性 · 08日 11月 2025
小さな体に宿る驚異の技術:キツツキの「全身連動の打撃術」
自然界の謎の一つに、「キツツキはなぜ、小さな頭だけで巨大な木に穴を開けるような、強烈な打撃を繰り返しても脳震盪を起こさないのか」という疑問がある。長い間、科学者たちはその秘密を首の筋肉や頭部の特殊な構造に求めてきたが、ブラウン大学を中心とした研究チームによる最新の研究は、この鳥の驚異的な「掘削術」が、頭部だけでなく全身と呼吸を統合した驚異的な協調動作によって成り立っていることを明らかにした。
気候危機対策事業 · 01日 11月 2025
「食卓の一皿」が地球の生命を左右する!生物多様性危機と食の選択
私たちが毎日の食卓で選ぶ「一皿」の食べ物が、遠く離れた地球上の動物たちの運命を左右している――ケンブリッジ大学の研究者たちが開発した新しいツールは、この厳しい現実を定量的に明らかにした。この研究は、食料生産が世界の3万種を超える陸生動物の絶滅リスクにどう影響しているかを測定し、私たちの食習慣が持つ生物多様性への影響の大きさを浮き彫りにしている。
生物多様性 · 19日 10月 2025
生物多様性の損失は過小評価されている! ケンブリッジ大学が指摘
ケンブリッジ大学の研究者らがコロンビアで実施した新しい研究により、土地利用の変化、特に森林伐採が生物多様性に与える悪影響が、これまで考えられていたよりもはるかに大きいことが明らかになった。この研究結果は、局所的な調査では生物多様性の損失が最大で60%も過小評価されている可能性を示唆している。 これまで、土地利用の変化が生態系に及ぼす影響を評価する研究は、比較的小規模で局所的な調査が中心であった。しかし、ケンブリッジ大学の植物生態学教授で、本研究の共著者であるデイビッド・エドワーズ氏は、このようなアプローチでは、自然に引き起こされているより大規模な被害を正確に捉えられていないと指摘する。
Stop! 絶滅危惧 · 12日 10月 2025
アザラシと鳥たちが告げる気候と生物多様性の危機
IUCN(国際自然保護連合)の絶滅危惧種レッドリストの最新版が発表され、地球の生命の多様性がどれほど深刻な危機に瀕しているかが明らかになった。気候変動は決して遠い未来の問題ではなく、この瞬間にも私たちの大切な生き物たちの命を脅かしている。 特に懸念されるのが、北極のアザラシたちだ。地球温暖化の進行は、他の地域よりも4倍も速いペースで北極の海氷を溶かしている。アザラシたちは、繁殖、子育て、休息、そして餌を探すためにこの海氷に完全に頼って生きている。しかし、頼みの綱である海氷が薄くなり、消えてしまうことで、彼らの生活は根本から破壊されつつある。その結果、ズキンアザラシは「危急」から「危機」に、アゴヒゲアザラシとタテゴトアザラシも「軽度懸念」から「準絶滅危惧」に、それぞれ絶滅の危険度が引き上げられた。
プラスティック · 05日 10月 2025
海から私たちの体へ:小さなプラスチックがたどる旅の物語
私たちの周りにあふれるプラスチックが、とても小さな粒となって、海を巡り、そして気づかぬうちに私たちの体の中に入り込んでいることが、最近の研究から明らかになった。この小さなプラスチックの旅を追跡し、それが地球や私たちの健康にどんな影響を与えるかを調べようと、スタンフォード大学の科学者たちが熱心な研究を続けているのだ。
海外ニュース · 02日 10月 2025
昆虫に迫る危機!ロッキー山脈から届いた警告
最近、コロラド州のロッキー山脈で行われた研究が、地球の生態系にとって非常に重要な、小さな生き物たちの危機的な状況を明らかにした。この20年にわたる調査によれば、人里離れた手つかずの渓谷でさえも、飛ぶ昆虫の個体数が驚くほど減少し、その減少率は実に72%にも達しているという。これは、気候変動が私たちの想像以上に広範囲にわたる影響を及ぼしていることの、静かで切実な証拠である。 この研究は、昆虫の個体数減少が夏の気温上昇と強く関連していることを突き止めた。私たちが感じる気温の変化が、昆虫にとっては命を脅かすほどの大きなストレスとなっている。昆虫は、ただの小さな生き物ではない。彼らは、植物に花粉を運び、枯れた生物を土へと還し、そして多くの動物たちの大切な食料源として、地球の生態系のバランスを保つ上で欠かせない存在だ。彼らが姿を消していくことは、私たちの食料生産や、この星の多様な生命そのものに影響を及ぼしかねない、重大な出来事なのである。

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