カテゴリ:生物多様性


生物多様性 · 25日 1月 2026
海の賢人たちが選んだ「譲り合い」:気候変動の荒波を生き抜くクジラの知恵
広大な大海原をゆったりと進むクジラたちは、今、かつてないほど大きな環境の変化に直面している。地球温暖化によって海水温が上昇し、彼らの主食であるオキアミや小さな魚たちの分布や発生のタイミングが、大きく変わりつつあるからだ。かつては豊かな食卓であった場所が、今では予測不可能な場所へと変わり、多くの大型クジラたちが厳しい食糧難に陥るのではないかと、科学者たちは深く懸念していた。 しかし、最新の研究が私たちに届けてくれたのは、クジラたちの驚くべき「しなやかさ」と「知恵」を感じさせる発見であった。シロナガスクジラ、ナガスクジラ、ザトウクジラといった巨大な隣人たちは、限られた資源をただ奪い合うのではなく、お互いに「分け合う」ことで共生しようとしていることがわかった。
生物多様性 · 11日 1月 2026
野生のオオカミと暮らす知恵:トルコで解き明かされた「衝突」のパターン
トルコの大地には、古くから気高くも厳しい野生のオオカミたちが暮らしている。しかし、彼らと人間との間には、家畜をめぐる深刻な「衝突」という、避けては通れない課題が長年横たわってきた。最新の研究は、17年という長い歳月のデータを詳細に分析することで、これまで予測不能だと思われていたオオカミによる家畜被害に、実ははっきりとした「パターン」があることを突き止めた。これは、自然を制圧するのではなく、そのリズムを知ることで共生を目指すための、大きな希望となる発見である。
森のSDGs · 11日 1月 2026
葉っぱが放つ光のメッセージ!枯れゆく森を救うための「新しい瞳」
私たちの目に見える森は、いつも静かで、変わらない強さを持っているように思える。しかし、近年の気候変動や深刻な干ばつによって、世界中の森が人知れず悲鳴を上げている。木々が完全に枯れて茶色くなってからでは、もう手遅れなことも多い。そんな中、科学者たちは葉っぱに反射する「光」のわずかな変化を読み取ることで、森が枯れ始める予兆をいち早く察知する新しい技術を開発した。これは、いわば森の健康状態を診断する「新しい瞳」である。
生物多様性 · 20日 12月 2025
つながる地球を読み解こう! マクロシステム生態学という新しい羅針盤
自然界の美しさや複雑さを理解しようとするとき、私たちはこれまで、目の前にある一本の木や、ひとつの森を詳しく調べることに情熱を注いできた。しかし、現在の地球が直面している気候変動や生物多様性の危機は、もはや「ひとつの場所」の知識だけでは解決できないほど巨大で、複雑に絡み合っている。 こうした中、生態学の新しいフロンティアとして注目されているのが、学術誌『Ecosystem Health and Sustainability』でも特集された「マクロシステム生態学(Macrosystems Ecology)」である。これは、ミクロな視点からマクロな視点までを統合し、地球規模のつながりを科学する新しい学問のエンジンだ。
エコニュース · 20日 12月 2025
地球の未来を左右する「環境評価」の独立性について考えよう!
現在、地球温暖化や生物多様性の喪失といった深刻な環境問題に立ち向かうため、世界中の科学者が協力して「環境評価報告書」を作成している。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)や、生物多様性に関するIPBESといった組織がその代表だ。 これらの報告書は、いわば地球の「健康診断書」であり、各国の政府が政策を決める際の大切な指針となる。しかし、学術誌『ネイチャー・サステナビリティ』に掲載された最新の提言は、この「科学の羅針盤」が政治的な圧力によって揺らぎかねない現状に警鐘を鳴らしている。
プラスティック · 12日 12月 2025
南極で最もタフな虫が、すでにマイクロプラスチックを食べていた!?
地球上で最も寒く、人里離れた場所の一つである南極大陸。ここは、私たちの日常の活動から最も遠い「最後の聖域」のように思われてきた。しかし、ケンタッキー大学の研究者たちが率いる国際チームの最新調査により、その聖域にもプラスチック汚染が深く浸透していることわかった。なんと、南極大陸唯一の在来の昆虫が、すでにマイクロプラスチックを体内に取り込んでいることが確認されたのである。
Stop! 絶滅危惧 · 06日 12月 2025
ケープペンギン大量死の悲劇!主食の魚が消え、「飢餓」が群れを襲った
南アフリカ沖に生息するアフリカペンギンは、その愛らしい姿とは裏腹に、今、種の存続の危機に瀕している。2024年には絶滅寸前種(Critically Endangered)に分類されたこのペンギンたちの個体数が、特に2004年以降、急速に減少した背景には、「食料不足による飢餓」が深く関わっているという、衝撃的な研究結果が発表された。ダッセン島やロベン島といった重要な繁殖地では、わずか8年間で繁殖個体の最大95パーセントが死亡したと推定されている。
森のSDGs · 30日 11月 2025
アフリカの森が危ない!二酸化炭素を吸収する「優等生」から排出する側に転じた理由
地球温暖化を防ぐために、森林が二酸化炭素(CO2)を吸収してくれる力、すなわち「カーボンシンク(炭素吸収源)」の役割は非常に重要である。特に熱帯雨林は、これまで地球の気候を安定させるための「優等生」として、大きな期待が寄せられてきた。しかし、最新の研究で、アフリカの森林が、CO2を吸収する量よりも排出する量の方が多くなり、カーボンシンクとしての役割を失いつつあるという、深刻な事実が明らかになった。これは、地球全体の気候変動対策にとって、大きな警鐘である。
生物多様性 · 30日 11月 2025
生態系の「保険」が失われる!鳥の国際研究が明らかにした、地球の回復力の危機
地球上に暮らす私たちが、日々の生活を安心して送ることができるのは、自然の力、すなわち生態系が安定しているからである。しかし、私たち人間の暮らしの変化が、この見えない安定性を静かに蝕んでいるという、新しい研究結果が発表された。インペリアル・カレッジ・ロンドンを中心とした国際研究チームが、世界中の野鳥を対象に、生態系が持つ「回復力(レジリエンス)」の危機を明らかにしたのだ。
生物多様性 · 22日 11月 2025
「微生物」  プラネタリーヘルスを守る「小さな巨人たち」
通常、生物多様性の保全というと、絶滅の危機にあるパンダやトラ、あるいは美しいサンゴ礁などが思い浮かべられる。しかし、地球の生態系が機能するための土台を支えているのは、この微生物たちだと言える。 彼らは、私たちが当たり前のように享受している生命維持サービス、すなわち「生態系サービス」の根幹を担っている。例えば、土壌の中で有機物を分解し、植物が利用できる栄養に変える物質循環、大気中の二酸化炭素や窒素を固定し、気候を調節するバイオジオケミカル・サイクル、さらには人間の消化管に生息し、私たちの健康や免疫システムを支える共生関係など、その役割は多岐にわたる。

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