カテゴリ:global warming


気候危機対策事業 · 22日 11月 2025
森と人間の共存を目指す「モデルフォレスト」は温暖化の救世主になるか!?
地球の未来を左右する気候変動問題において、森林はかけがえのない存在である。国際自然保護連合(IUCN)がCOP30に向けて作成した資料は、この森林の持つ二重の役割と、それを効果的に活用するための「モデルフォレスト(Model Forest)」というアプローチの重要性を強調している。 森林は、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)を吸収する最大の味方である。毎年、化石燃料の燃焼によって排出されるCO2の約3分の1にあたるおよそ26億トンを吸収し、気候を安定させる役割を果たしている。科学者たちは、森林の消失を止め、荒廃した土地を再生することで、パリ協定の目標達成に必要な排出削減量の3分の1以上を賄うことができると試算している。
気候危機対策事業 · 15日 11月 2025
世界のCO2排出はいまだ増加中!だが35カ国が示す「経済成長と脱炭素の両立」という希望
世界的な気候変動対策の現状は、依然として厳しい見通しだといえる。化石燃料による世界の二酸化炭素(CO2)排出量は、2025年も過去最高を記録する見込みであり、その増加ペースは、地球温暖化を産業革命前と比べて1.5度未満に抑えるというパリ協定の目標達成を極めて困難にしている。現在の排出速度が続けば、この1.5度目標を達成するために残された「カーボン・バジェット(排出許容枠)」は、わずか4年程度で尽きてしまうという計算だ。
気候危機対策事業 · 15日 11月 2025
ブラジルのCOP30で訴えられた「気候変動による避難」の声
ブラジルのベレンで開催されたCOP30(国連気候変動枠組条約第30回締約国会議)において、洪水、熱波、干ばつといった自然災害によって住まいを追われた人々の声が強く訴えかけられました。
気候危機対策事業 · 08日 11月 2025
北極圏の「海の光」が告げる生態系の激変
地球温暖化は、北極圏の海洋生態系に対し、これまで見過ごされがちであった一つの劇的な変化をもたらしつつある。それは、海中に差し込む光の量の変化である。北極の温暖化が他の地域よりも遥かに速いペースで進む中、厚い海氷という「蓋」が失われることで、何千年もの間暗闇に閉ざされていた海域に、今、大量の太陽光が降り注ぎ始めたのだ。
里山SDGs · 01日 11月 2025
霧島酒造×スターバックスがSDGsで連携!「KIRISHIMA GREENSHIP icoia」で生まれるサステナブルな憩い
宮崎県の老舗焼酎メーカーである霧島酒造株式会社が、スターバックス コーヒー ジャパン株式会社とのコラボレーションプロジェクトを通じて、新しい複合施設「KIRISHIMA GREENSHIP icoia(キリシマ グリーンシップ イコイア)」を2026年1月27日(火)にオープンさせる。この異色の連携は、伝統的な酒造メーカーが、世界的なコーヒーチェーンと共に「地域に根ざし、環境に配慮した未来の憩いの場」を創出するという、画期的な取り組みである。
気候危機対策事業 · 01日 11月 2025
気候行動の方向性は正しいが、速度を上げる必要がある!国連気候変動枠組条約サイモン・スティール事務局長
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のサイモン・スティール事務局長は、最新の「国が決定する貢献(NDC)統合報告書2025」の発表にあたり、世界の気候行動は新しい時代に入り、進むべき方向性は明確に改善されているものの、その速度を緊急に加速する必要があるという力強いメッセージを発した。
気候危機対策事業 · 31日 10月 2025
気候変動が奪う「土壌の多機能性」 地下の生態系は今?
地球温暖化は、私たちが目にする地上の生態系だけでなく、その足元に広がる「地下の生態系」にも、深刻かつ広範囲な影響を及ぼし始めている。最新の研究では、気候変動が世界の「地下生態系の多機能性(belowground ecosystem multifunctionality)」を大幅に低下させると予測している。 「地下生態系の多機能性」とは、土壌の中に生きる無数の微生物や菌類、動物たちが同時に担っている、複数の重要な役割のこと。具体的には、養分循環(窒素やリンを植物が利用できるようにする働き)、有機物の分解、土壌の構造安定性の維持、そして炭素貯蔵といった、生命を支える上で欠かせないプロセスが、この多機能性に含まれる。この機能が健全に保たれてこそ、地上の植物は豊かに育ち、人類の食料生産や、地球の気候安定化が成り立っている。
気候危機対策事業 · 27日 10月 2025
気候変動が脅かす古代エジプトの宝 ツタンカーメン王墓が危ない!
古代エジプトの壮大な歴史を今に伝えるツタンカーメン王の墓(KV62)が、地球温暖化によって引き起こされる気候変動の影響により、崩壊の危機に瀕しているという深刻な報告がなされた。これは、単なる建物の老朽化ではなく、人類の貴重な文化遺産が、現代の環境問題によって直接的な脅威に晒されていることを示す事例である。 この研究は、高性能な3次元シミュレーションソフトウェア(PLAXIS 3D)と、岩盤の継ぎ目や亀裂を考慮したモデルを用いて、王墓の地盤工学的な安定性を詳細に解析したもの。その結果、王墓の構造的健全性を脅かす最大の要因の一つとして、気候変動による豪雨と鉄砲水の増加が浮かび上がってきた。
気候危機対策事業 · 19日 10月 2025
大気中のCO2が過去最悪のペースで増加!地球温暖化のブレーキが壊れ始めている
世界気象機関(WMO)が発表した最新の温室効果ガス年報によると、2024年における大気中のCO2(二酸化炭素)濃度は、観測史上最高の水準に達した。この1年間でのCO2濃度の増加幅は、近代的な観測が開始された1957年以降で最も大きく、地球がより長期的な気温上昇にさらされる可能性を示唆している。
気候危機対策事業 · 19日 10月 2025
地球は破滅的な転換点に到達した! サンゴ礁の未曽有の死滅が告げる地球の危機
私たちの地球は今、気候変動において、「最初の破滅的な転換点(カタストロフィック・ティッピング・ポイント)」に到達した可能性が非常に高い。生命豊かな生態系であるサンゴ礁が、かつてない規模で死滅しているのだ。これは、単なる環境の悪化というレベルを超え、地球システムが元に戻れない変化の段階に入ったことを示唆する、人類への決定的な警告である。 この転換点は、世界の平均気温が産業革命前と比較して1.5℃の上昇という、科学者たちが「安全限界」としてきたラインを目前にしたところで確認された。気候システムの小さな変化が、自己増幅する形で不可逆的な、つまり二度と元には戻せない大きな変化を引き起こす境界線。サンゴ礁の場合、この転換点は「広範なサンゴの白化と死滅」として現れている。

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