ソーラーパワーで電気自動車に充電するシステムの実験開始

太陽光発電装置
太陽光発電装置

 町を走り出した電気自動車。その電力は、これまで火力発電所や原子力発電所などに頼ってきた。つまり、走っている時はクリーンでも、電気が作られるときは決してクリーンではなかったのだ。

 この矛盾が解決される可能性が見えてきた。電気自動車の「リーフ」を発売している日産自動車が関連会社とともに、太陽光発電と大容量のリチウムイオンバッテリーを組み合わせた電気自動車用充電システムを開発したのだ。神奈川県横浜市にある日産自動車のグローバル本社では、7月から実証実験をスタートさせている。
 このシステムは、太陽電池で発電した電力を蓄電装置にためて、電気自動車の充電に利用するもというものだ。7基の充電器を通して電気自動車に充電でき、「リーフ」なら年間約1800台分の充電が可能だという。
 太陽光発電は地球温暖化の大きな原因とされる二酸化炭素を排出しない上に、原子力発電のような危険性もない。また、このシステムは蓄電装置にいったん電気をためるため、太陽光発電が苦手な夜間や雨天でも充電ができる。実験によって実用化が可能となれば、電気自動車の普及を後押しするに違いない。

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