打ち水で涼を。現代に活かす江戸の知恵

昨年度の「橋の日 打ち水大作戦」の様子
昨年度の「橋の日 打ち水大作戦」の様子

 8月4日が何の日だったかご存知だろうか? 正解は「橋の日」だそうだ。橋の日にちなみ、その日の東京・日本橋では、「ECO EDO 日本橋」実行委員会ほかによる「橋の日 打ち水大作戦」が開催された。

 

 打ち水とは、庭や道路などに水をまく、日本に古くからある風習のこと。猛烈な暑さがやってくるこの時期、夕暮れ時などにひしゃくで桶の水をまく人たちの光景を見たこともあるだろう。水をまくことによって、周囲の気温を下げるという物理的な効果が期待できるが、気分的にもなんとも爽快で、涼しげな気持ちにさせてくれる。

 

 また、打ち水にはさまざまな儀礼的な意味。例えば朝方に水をまくことで、環境も心もさっぱりさせてお客様を迎えるといった、日本人のちょっとしたおもてなしの心、周囲への気遣いも反映されているという。

 

 近年ではクールビズ活動の一環や、節電・省エネ対策、ヒートアイランド対策として、さらには、若いたちに日本の伝統文化を気軽に体験してもらう夏祭りの催しとして、東京だけでなく、全国各地で打ち水関連のイベントが行われている。

 

 浴衣に花火、浴衣で打ち水。粋な夏のスタイルをぜひ一度お試しあれ。

 

文/田中一整

 

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