
パリ協定では世界的な平均気温の上昇を産業革命前にくらべて1.5℃に抑える努力をすることが決まった。
だが、9年後にはその1.5℃を超えてしまう可能性がある。
そんな研究結果が8日、the journal Geophysical Research Lettersに発表された。
研究者たちによれば、地球を冷却する効果がある火山の噴火などがなければ、2029年までに1.5℃という数値は超えてしまうという。
その時期の到来に大きな影響を与えるのがIPO(太平洋数十年規模変動)だ。
IPOは10年を超えて太平洋に起こる気象現象。1998年から10年にわたって小康状態にあった温暖化の原因になったと言われる。IPOがマイナスな状態にあれば温暖化は停滞し、プラスな状態になると温暖化が加速する。
昨年、世界の平均気温が3年連続で史上最高を記録したことから、IPOはプラスに転換しようとしているか、転換したと考えられる。そのため、今後10年~20年は気温の高い状態が続くことが予想される。研究者たちの予想通りであるとするなら、9年後の2026年に1.5℃を超える可能性がある。
気温上昇が2℃を超えると、熱波、干ばつ、洪水、台風の頻度が増し、海水面も上昇する。1.5℃を超えると南極やグリーンランドなどの陸地の氷が融け、海水面の上昇を抑えることができなくなる。パリ協定が1.5℃の努力目標にこだわったのにはこんな背景がある。
ここ日本でも5月だというのに夏のような気温が続いている。私たちに残された時間はあまりに少ない。
<参照リンク>
<速報>世界の平均気温が3年連続で史上最高を記録! NOAAが発表
Earth could hit 1.5 degrees of global warming in just nine
years, scientists say
Trajectories toward the 1.5°C Paris
target: Modulation by the Interdecadal Pacific Oscillation
翻訳・文 / ソーシャルエコロジー研究所
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