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【トヨタ自動車環境活動助成レポート】里山エネルギースクールでワークショップを実施

今回のマダガスカル訪問で最も重要な取り組みは里山エネルギースクールでのワークショップです。

森林を破壊する薪や炭などのエネルギーへの依存を減らし、地域で生まれる廃棄物を活用してエネルギーを生み出すことを、地域住民に学んでもらうことが目的です。

 

今回はチェンマイ大学サッチョン教授に現場までお越しいただき、バイオガスプラント設置に向けたミニ講座を実施しました。そのミニ講座にあわせ、日々の暮らしを豊かにするソーラードライヤーの展示や、モミガラからつくるエコ燃料のワークショップも行います。

里山エネルギースクールとして活動するロバソア小学校があるサカイの地域も、一部のお金持ちの家庭を除けば、電気が通っていません。

そのため、冷蔵庫などもなく、野菜や果実を収穫しても有効に保存する術を持ちません。

今回は実際に日のあたるところソーラードライヤーを配置。パイナップルを乾燥させる技術をプレゼンテーションしました。

ソーラークッカーと違って、太陽が出ていなくても食べ物の乾燥が続きます。保存食として、おみやげ物として、乾燥食品の製造が可能です。

そしてソーラードライヤーは自分たちでつくることもできます。その活用を伝えるべく里山エネルギースクールにソーラードライヤーの寄付を実施しました。

今回、里山エネルギースクールでのワークショップをマダガスカルのテレビや新聞がレポートしてくれることになりました。そのクルーの到着を待っていると、すでに人だかりができています。ソーラードライヤーの前に多くの人が集まり、バジルさんの話を聞いています。

バジルさんはワークショップへの前準備のの話をしてくれました。要約すると次のような内容です。

「肥料を買うお金がなければ、廃棄された有機物から自分の手で堆肥をつくろう。そうすると収穫量が増える。燃料を買うお金がなければ、廃棄されたモミガラからエコ燃料をつくろう。そうすればエネルギーも自分でつくれる。農民だってお金持ちになれる!」

ミミズを使って有機廃棄物から肥料づくりに成功しているバジルさん。そのネットワークは全国に広がり、大手企業との連携が始まっています。彼の言葉にはとても説得力があるようです。

サッチョン教授によるバイオガス講座がスタート

首都アンタナナリボの深刻な交通渋滞に巻き込まれた取材陣もやっと到着。いよいよワークショップの開始です。屋外は30度を越える炎天下となったため、バイオガスのワークショップは教室のなかでやることにしました。100名以上の人が教室に入り、それでも入れない人は窓の外からの参加となりました。

iPadを活用してバイオガスの仕組みをわかりやすく紹介するサッチョン教授。
iPadを活用してバイオガスの仕組みをわかりやすく紹介するサッチョン教授。
iPadの画像を食い入るように見つめる小学校のPTAと地域住民のみなさん
iPadの画像を食い入るように見つめる小学校のPTAと地域住民のみなさん
教室からこぼれた人たちは教室の外から講義に参加していました。
教室からこぼれた人たちは教室の外から講義に参加していました。

いよいよバジルさん登場。エコ燃料ワークショップ

子どもたちを教室に残し、大人たちはバジルさんのエネ燃料ワークショップに参加します。
子どもたちを教室に残し、大人たちはバジルさんのエネ燃料ワークショップに参加します。
クンタン器を活用してどんな風にモミガラを炭にするかを指導するバジルさん
クンタン器を活用してどんな風にモミガラを炭にするかを指導するバジルさん
モミガラを炭にしたクンタンとでんぷん質のノリを混ぜて固形化前の原料をつくります。
モミガラを炭にしたクンタンとでんぷん質のノリを混ぜて固形化前の原料をつくります。
自宅で揃えられる成型器をつかって燃料を固めます。しばらく乾燥させたら調理に活用できます。
自宅で揃えられる成型器をつかって燃料を固めます。しばらく乾燥させたら調理に活用できます。

子どもたちは女子美術大学と協働したぬり絵のワークショップに!

ソーラードライヤー、バイオガスのワークショップを終え、バジル氏によるエコ燃料ワークショップが行われました。それと並行して教室のなかでは子どもたち向けのぬり絵ワークショップです。小さな教室に50名以上の子どもたちが集まり、UKCホールディングス社の支援をもと、女子美術大学の学生がつくった森づくりのぬり絵にチャレンジしました。

子どもの頃から森を大切さを学んでもらうことを目的に描かれたぬり絵7枚と、日本から持っていったクレヨンで、楽しそうにぬり絵を楽しんでいます。

最後に日本語で名前を書いてあげて、記念に家に持ちかえってもらいました。長く手元においてもらえることを願って子どもたちと別れました。

 

このワークショップの記念にアカシア250本とハーブ効果のあるラビンチャラの苗木を50本植林しました。
このワークショップの記念にアカシア250本とハーブ効果のあるラビンチャラの苗木を50本植林しました。

ここまででワークショップは終了。最後はワークショップを記念したロバソア学校での植樹と村人たちによる植林です。アグリフォレストリー的森林の再生を目指し、アカシア250本、薬草となるラビンチャラを50本植林してもらいました。その後、里山エネルギースクールに集まった人たちと一緒に食事をして、子どもたちのダンスなどを楽しみました。

 

最後に子どもたちとワークショップに参加した地域住民のみなさんと一緒に記念撮影をして終了になりました。
最後に子どもたちとワークショップに参加した地域住民のみなさんと一緒に記念撮影をして終了になりました。

このワークショップを入り口に、現地の里山エネルギースクール関係者が、自らの手でエコ燃料をつくり、NGOマダガスカル・みらいを指導者としてバイオガス施設をつくる活動をサポートしていきます。

ご協力いただいた現地住民、企業、団体、個人の皆さま、本当にありがとうございました。

里山エネルギープロジェクト事務局

この活動を紹介していただいた地元紙

*19日の朝の全国紙「Midi Madagascar」でこのワークショップが経済欄に紹介されました。

(抄訳)

里山エネルギーがNGOマダガスカル・みらいとタイの大学との共同で新たなる地域でのプロジェクト活動を開始

昨年末、マダガスカルの首都アンタナナリボ近郊のイラフィーにおけるバイオガスプラントを成功させた同ネットワークは、チロノマンディティー県、アンカディノンディー・サカイ共同体、アンサハタンテリー村で新たなプラントの設置を予定している。

このシステムはタイのモデルで風船型バイオダイジェスターのなかで牛糞を発酵させ、メタンを取り出す。この装置を活用して生活レベルの向上及び環境保護に貢献することにつなげたいとエコロジーオンライン代表の上岡裕氏は説明する。

バイオガス展開以外にも、NGOマダガスカル・みらいと共同してアンサハタンテリー村のロバソア小学校で森林破壊を防止することを目的に環境教育を実施した。

その際、アカシア及びラビンチャラの苗木の植樹が行われた。

この地域を選んだのはJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊のスタッフからの要請があったことと、過度な森林破壊が進んでいることにある。我々の活動のテーマは(森林を破壊する)薪や炭の代わりに有機廃棄物から家庭用エネルギーをとりだす取り組みを進めることだ。

NGOマダガスカル・みらいでは同様のプロジェクトを(北部ディエゴ中心の地域)に展開していく予定だ。現地住民も牛糞を活用したバイオガス発生装置であるバイオダイジェスターによる暮らしの向上を望んでいるという。

ロバソア学校の教員ファノ氏はこのプロジェクトに関してこう期待を寄せる。

「様々な利益を考慮して興味深い。このプロジェクトはこの共同事業体にて実施されていくのが理想だと思う」

この活動を紹介していただいた地元テレビ

エコロジーオンラインの里山エネルギープロジェクト / Project Satoyama Energyでは、この活動を通して森を破壊しない「里山エネルギー」を広げるリーダーを育てていきます。彼らを中心に途上国において薪や炭を大量に消費する従来のエネルギースタイルからの脱却を促し、循環型エネルギーの有効性を広め、地域社会に森の再生を呼びかけていきます。

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