10月26日、オランダのロッテルダムで25歳の若き起業家ボイヤン・スラットの新たなるチャレンジの発表があった。
ボイヤン・スラットと言えば、高校時代に海洋プラスチック問題を解決するためにNGOをつくった若き活動家。
グレタ・トゥーンベリにも負けない経歴を持つ彼が明らかにしたのは河川からのプラスチック流入を阻止する新兵器「インターセプター」だ。
彼が立ち上げたNGOオーシャンクリーンアップの調査によれば、世界中の100,000の河川のうち、その1%にあたる1,000の河川から約8割のプラスチックごみが海洋に流出する。
彼らは2025年の終わりまでにこの1,000の河川にインターセプターを導入するというのだ。
2015年から開発が始まったインターセプターは、ソーラーパネルで発電した電気を貯めたリチウムイオンで24時間運転を続ける。1日に50,000キロのごみを回収する能力を持ち、最適化された環境では100,000キロのごみの回収が可能だ。
すでにジャカルタ、マレーシアに導入され、次はベトナムでの導入が決まっている。
海洋でのプラスチックごみの回収にも取り組むボイヤン・スラットCEOはこのプロジェクトを次のように紹介する。
「海洋からプラスチックをとりのぞくには、すでに流出したごみの処理と、そこへの新たなる流入を防がないといけない。私たちの海洋での回収の技術とこのインターセプターをつなげれば、二つの問題を一気に解決することにつながるはずだ」
解決困難だと思われた問題を技術によって解決する若者たち。未来はいくらでも変えられる。
<参照リンク>
THE OCEAN CLEANUP UNVEILS PLAN TO ADDRESS THE MAIN SOURCE OF OCEAN PLASTIC POLLUTION: RIVERS
翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部
インターセプターの稼働状況
ジャカルタに設置された「インターセプター」1号機
マレーシアに設置された「インターセプター」2号機
www.eco-online.org Blog Feed
「自然保護区増加」と「気候変動緩和」の両立が必須 東京大学が発表 (月, 09 9月 2024)>> 続きを読む
災害に弱い動物を守る。求められる管理対策と理解 (Thu, 05 Sep 2024)
>> 続きを読む
2030年までの実現を目指す「ネイチャーポジティブ」とは? (Tue, 03 Sep 2024)
>> 続きを読む
「ノアの方舟」、動物のDNAを乗せ月へ 絶滅危惧種を守る画期的な計画 (Thu, 29 Aug 2024)
>> 続きを読む
絶滅危惧種の声を聴く。最新の技術で絶滅から動物たちを救えるか (Wed, 28 Aug 2024)
>> 続きを読む
気候危機の映画はレア?!政治的メッセージへの反発が関係か (Tue, 27 Aug 2024)
>> 続きを読む
最も絶滅の危機に瀕している海洋生物15種 (Thu, 22 Aug 2024)
>> 続きを読む
アラビアオリックス、ヨルダンの砂漠で蘇る わずか11頭の再導入からの復活劇 (Thu, 22 Aug 2024)
>> 続きを読む
高校生に聞いた!『エコへの関心アンケート2024』(スタディサプリ進路) (Wed, 21 Aug 2024)
>> 続きを読む
急激なCO2の排出は大量絶滅を引き起こすか?ジュラ紀の石灰岩が手がかりに (Tue, 20 Aug 2024)
>> 続きを読む