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プラスチック汚染が人間の健康に与える影響はなんと約230兆円!

Credit: Zainub via Creative Commons CC BY-SA 2.0
Credit: Zainub via Creative Commons CC BY-SA 2.0

医学雑誌『ランセット』に発表された新しい研究によると、プラスチック汚染が世界人々の健康に年間1.5兆ドル(約230兆円)以上もの経済的損害を与えていると警告している。この報告は、プラスチックが、作られ始めてから処分されるまでのすべての段階で、人間の健康に深刻な悪影響を及ぼしていることを明らかにしている。

 

この研究では、プラスチックがただ環境を汚染するだけでなく、人間の体にも入り込み、病気や死の原因となっていることを示している。具体的には、プラスチックに含まれる16,000種類以上の化学物質が、胎児、乳幼児から高齢者まで、あらゆる世代の人々の健康に影響を与えていると指摘。これらの化学物質は、早産、先天性異常、がん、心臓病、喘息など、さまざまな病気と関連があるとしている。

 

特に懸念されているのが、小さく砕けたマイクロプラスチックやナノプラスチックが、食べ物、水、空気を通じて私たちの体内に入り込んでいること。これらの微細な粒子は、血液、脳、母乳など、体の様々な場所で見つかっており、その健康への影響はまだ完全にわかっていないが、科学者たちは強い懸念を抱いている。

 

この問題の根本的な原因は、急激に増え続けるプラスチックの生産量だ。1950年には年間200万トンだった生産量は、2022年には4億7,500万トンにまで増え、2060年までにはさらに3倍近くに増える見込みだ。その反面、リサイクルされるプラスチックは全体の10%未満にとどまっていて、プラスチックの生産そのものを減らす必要があると強調している。

 

現在、国連では「国際プラスチック条約」議論されている。今回のデータは各国の政府がプラスチック汚染対策に真剣に取り組むための資料として用意されたと言われている。気候変動、生物多様性に続き、国際プラスチック条約を国連はしっかりと成立させられるのか?ジュネーブでの会議の結果に世界の目が集まっている。

 

<参照サイト>
Plastics 'crisis' is costing $1.5 trillion in global deaths and injuries, report says

 

翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部(AIを使用)

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