日産自動車が電気自動車「リーフ」初の公道試乗会と市民ワークショップを開催

12月11日、米国で世界初の量産型電気自動車として発売された日産自動車の「リーフ」
12月11日、米国で世界初の量産型電気自動車として発売された日産自動車の「リーフ」

12月10日、横浜市西区の日産自動車グローバル本社で、今月20日に発売予定(米国では12月11日発売)の電気自動車「リーフ」の、初の公道試乗会と「EV普及による街づくりアイデア市民ワークショップ」が行われた。

  「the new action TOUR」と題する今回のイベントは、日産自動車とNPOの協働事業「ゼロ・エミッション推進プロジェクト」によるもので、横浜市民をはじめ沖縄県など全 国から抽選で選ばれた約90名の参加者が、リーフ初となる公道での試乗を体験。同時に行われたワークショップでは、昨今注目を集めているワールドカフェと いう対話手法でEVの可能性を探るグループディスカッションを行った。「the new action TOUR」はさいたま市、北九州市などに続き4回目の実施。

 

  グループディスカッションは、試乗体験やEVに関する勉強会を行った後に、数名が自発的に議題を提示する格好でスタート。参加者全員がそれぞれ興味 のある議題に集い、話し合いを行った。具体的な内容は、旅先で電気をもらうかわりに農作業などを手伝う「"もらい電"の旅」、過疎地などで発電した電気を 地域通貨としてブランド化する「EVでつながるピースフルライフ」、EVレースやEV駅伝、親子運転イベント等のエンターテインメントでEVの楽しさを伝 える「EVでエンタメ」などで、EV技術の新しさだけでなく、移動手段としての枠を超えたEVの新しい価値を見出す場となったようだ。

 

  日産自動車では今後「the new action TOUR」を全国47都道府県で順次開催する予定。課題である充電ポートを全国2200店の日産ディーラーに配置を終えるなど、ハードソフトの両面でEV のトップランナーを目指す姿勢を打ち出している。来年以降、各社によるEV競争の加速が予測されるなか、メーカーには、車体そのもののブラッシュアップだ けでなく、街づくりを含めた産学官消全体の意識醸成をけん引する力量が求められそうだ。

取材・文:中島 まゆみ

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