カーボンフットプリント表示商品の全国店頭販売がスタート

「森の薫り あらびきウインナー」の工程別CO2排出量割合
「森の薫り あらびきウインナー」の工程別CO2排出量割合

 食品大手の日本ハムでは、「カーボンフットプリント」を表示した商品を2月1日より販売中だ。対象商品は、「森の薫り あらびきウインナー」「森の薫り ロースハム」「森の薫り ももハム」の3種8商品。カーボンフットプリントマーク貼付製品としては、全国の店頭で陳列されたかたちで販売される初の商品だという。

 

 カーボンフットプリント(以下、CFP)は、直訳すると「炭素の足跡」。「どこ」で「どれだけ」CO2が排出されたかを「見える化」したものだ。商品の一生(ライフサイクル)を「原材料調達」、「生産」、「流通・販売」 「使用・維持管理」、「廃棄・リサイクル」の5つの段階に分けて、それぞれの段階で発生する温室効果ガスをCO2量に換算して商品に表示する。もともと英国を中心に広まった考え方で、消費者のCO2排出量を考慮した購買行動を促すとともに、より数値の低いCFPの表示に向けた事業者のCO2削減も期待できる。

カーボンフットプリントとは(出展:カーボンフットプリントホームページ)
カーボンフットプリントとは(出展:カーボンフットプリントホームページ)

 表示を希望する事業者は、CFPの算定・表示に関するルール「商品種別算定基準(PCR:Product Category Rule)」に基づき、CO2排出量を算定する。この算定結果の審査を経て、CFPマークが付与され、製品への表示・活用ができるようになる。

 

 現在、CFPマーク使用許諾製品は30点(2010年3月5日現在)。CO2の算出や審査に時間がかかり、マーク付与までのハードルが高い現在の状況では、まだまだ参加しづらいというのが、企業の本音かもしれない。だからこそ、早くから取り組んでいる企業をしっかりと評価してあげることも必要だ。スーパーなどでCFPマークつきの商品を見つけたら、ぜひ手に取ってみてほしい。私たち消費者が望めば、当たり前のようにCFPが表示される日もそう遠くはないはずだ。

 

 

文:加藤 聡

サイト

日本ハム

URL: http://www.nipponham.co.jp/

カーボンフットプリントホームページ

URL: http://www.cfp-japan.jp/

 

«一つ前のページへ戻る