横浜市による環境市民講座「この地球(ほし)のささやき」が開催

自身撮影の写真をもとに南極で起きている現象を解説する、写真家・水本俊也氏
自身撮影の写真をもとに南極で起きている現象を解説する、写真家・水本俊也氏

 1月17日(月)、横浜市桜木町にある「Switch! Station みなとみらい」にて、「この地球(ほし)のささやき」と題する環境市民講座が開催された。写真家・水本俊也氏が撮影した迫力ある南極の写真をもとに地球温暖化について考える場となったほか、会場提供者である東京電力の低炭素社会実現に向けた取り組みの紹介も行われた。

 水本氏は、学生時代のヨット部から始まり、客船写真師を経て、船や海をテーマに地球を巡る旅を続ける写真家だ。近年はその活動範囲をさらに広げ、「沈みゆく国」の代名詞であるツバルや南極などを訪れ撮影を続けている。本講座では、南極の海やクジラ、ペンギン、カモメ、オットセイ、アザラシなどの写真をとおして、その美しさを伝えるとともに、降雪しかないはずの地域で降雨が増え、羽の撥水力が弱いペンギンの子どもが凍死するケースが増えているなど、過去8年にわたり現地に足を運んだ水本氏ならではの視点で、南極の今を伝えていた。

 

 今回の講座は、横浜市が2009年6月より開校している、「ヨコハマ・エコ・スクール(YES)」の一環。市民活動団体や事業者、大学、行政などが実施する様々な講座やイベントをYESの統一ブランドで開催することにより、幅広い学びの場を横浜市民に提供することを目的としている。最終的には、市民の環境への理解や省エネ行動を促し、横浜市が掲げる脱温暖化行動方針「CO-DO30」の目標達成につなげたい考えだ。YESはこれまで約400回開催し、およそ3万3000人の横浜市民(一部市外)が参加しているという。

 

 横浜市地球温暖化対策事業本部の碓井将史氏は「徐々にYES事業に広がりがでてきた」と感じているといい、「今後は環境という入口だけでなく、エコカフェやヨガ企画など様々なシーンでより多く市民の皆様に"学びの場"をご提供していくことができればと考えております」と語った。3月4日は、YESスペシャルイベントの開催が決定している。

取材:藤井和貴

文:中島まゆみ

ヨコハマ・エコ・スクール(YES)

http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/ondan/yes/yes.html

写真家・水本俊也 オフィシャルサイト

http://www.waterbook.net

 

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